AMI がパリ・マレ地区の精神と暮らしを祝福したコミュニティイベントを開催した
4つの店舗とタッグを組みそれぞれの空間を〈AMI〉仕様に彩るコラボレーションを実施









古い石畳の道が続き、歴史と創造が交差するパリ・マレ地区。その暮らしにインスピレーションを受けているパリ発のファッションブランド〈AMI(アミ)〉が今年2月に、3区テュレンヌ通り96番地にメンズ・ウィメンズのプレタポルテコレクションやアクセサリーを展開する新たな旗艦店をオープン。600平方メートル超の広さを誇る同店舗の空間設計は、創設者でありクリエイティブディレクターのアレクサンドル・マテュッシ(Alexandre Mattiussi)と建築デュオ「Studio KO」が手掛けた。開店を祝し、〈AMI〉は4月8日から13日まで、地域に根づく文化と人々とのつながりを祝福するコミュニティイベントを開催。
街とともに歩むという意思を込めた本イベントは、パリに深く根を張るブランドならではのアプローチといえる。マテュッシにとってマレ地区は、単なるロケーションではなく、ブランドの精神をかたちづくる“原風景”であり続けている。期間中、マレ地区の個性豊かな4つの店舗とタッグを組み、それぞれの空間を〈AMI〉仕様に彩るコラボレーションを実施。
ベーカリー『Petite Île(プティット・イル)』では、パンやクロワッサンが〈AMI〉特製のシルクペーパーで包まれ、限定のパン・オ・ショコラを販売。カフェ『Le Progrès(ル・プログレ)』では、〈AMI〉のストライプ柄を表したコースターやナプキン、ストローが登場した。花屋『O’Fleurs d’Églantine(オ・フルール・デグランティーヌ)』では、春の草花が〈AMI〉のポットとシルクペーパーでラッピングされたブーケがそろい、青果店『Le Jardin des Délices(ル・ジャルダン・デ・デリス)』では、〈AMI〉の限定パッケージを施した野菜や果物が店頭に並んだ。
あわせて、〈AMI〉は写真家オリヴィエ・ケルヴェルン(Olivier Kervern)による写真集『Chemin-Croisé(交差する道)』を発表。64ページにわたるモノクロ写真には、マレで生活する人々のポートレートや静物が収められている。4月12日に〈AMI〉のブティックで発売され、前日11日から老舗書店『Yvon Lambert(イヴォン・ランベール)』で先行販売された。同書店では、収録作品や未公開カットを展示・販売する写真展“L’AMI de quartier(AMIのご近所)”を4月20日まで開催。さらに、街を舞台にしたゲーム“L’AMI du quartier”も展開中だ。イラストレーターのエミリー・エットリ(Emily Tetri)との共作により、マレの街中に隠れた9人の“アレクサンドル”の絵姿を探すという、遊び心あふれる仕掛けとなっている。
2011年にパリで誕生した〈AMI〉は、フランス語で「友達」を意味するブランド名の通り、人とのつながりを大切にしてきた。マテュッシのデザインは、日常に寄り添いながらもエレガンスを失わない、肩の力が抜けたパリジャンスタイルを体現している。ファッションを通じて地域とつながるという信念を貫きながら、〈AMI〉はマレの街に確かに寄り添っているのだ。