『鉄拳』の生みの親 原田 勝弘がバンダイナムコを電撃退社
ラストを飾るDJミックスとともに舞台を降りる
『鉄拳』シリーズの象徴的存在として30年以上にわたり作品を牽引してきたゲームディレクター 原田勝弘が、2025年末をもってバンダイナムコを退社することを発表した。1994年のアーケード版『鉄拳』からスタートし、世界的3D対戦格闘ゲームへと育て上げた功労者の離脱は、シリーズ史における大きな節目となる。
原田は自身の退社のタイミングを“鉄拳30周年”と重ね、「ひとつの章を閉じるもっともふさわしい瞬間」とコメント。近年、親しい友人や先輩クリエイターの訃報に触れ、自身の“残された創作の時間”を深く考える契機になっていたという。声明では、かつて小さなイベント会場にアーケード筐体を運び込み、「Please try TEKKEN」と呼びかけていた頃の原点に言及し、草の根のコミュニティこそが自身のクリエイティビティの核であると振り返っている。
また原田は、過去4〜5年の間に『鉄拳』のストーリーや世界観の構築、プロジェクトリーダーとしての役割を徐々に現チームへ託していたことも明かした。並行して『ソウルキャリバー』や『ポッ拳 POKKÉN TOURNAMENT』、さらに『エースコンバット』とのコラボや『Shadow Labyrinth』といった意外なタイトルにも携わってきた。
「バンダイナムコ」および『鉄拳』プロジェクトは、ファンに向けて「今後も鉄拳8の開発とコンテンツ展開に全力で取り組む」とコメント。原田が築いてきた“ビジョンとスピリット”を継承していく姿勢を強調している。
そして原田は、らしさ全開の“置き土産”として、60分のDJミックス「TEKKEN: A 30-Year Journey – Harada’s Final Mix」を『SoundCloud』に公開。長年“いつか大会でDJをする”と冗談めかして話していた言葉を、ついに実現させたようだ。
原田は2026年初頭、スウェーデン・マルメで開催される「Tekken World Tour 2025 Global Finals」にゲストとして登場予定。退社後の動向についてはまだ明言しておらず、FGC(格闘ゲームコミュニティ)では“引退なのか、新スタジオ設立なのか、まったく別のプロジェクトなのか”と憶測が飛び交っている。
30年の節目を迎え、シリーズと共に歩んできたクリエイターが次にどんな未来を選ぶのか──その発表を世界中が待ち望んでいる。
























