電子音とアコースティックの境界線へ──Parra for Cuva が W Osaka に初降臨 | Interviews
世界20カ国以上へ広がる「W PRESENTS」が、2025年も再び大阪へ。招聘されたベルリンのプロデューサー Parra for Cuvaにインタビュー
電子音とアコースティックの境界線へ──Parra for Cuva が W Osaka に初降臨 | Interviews
世界20カ国以上へ広がる「W PRESENTS」が、2025年も再び大阪へ。招聘されたベルリンのプロデューサー Parra for Cuvaにインタビュー
世界各都市のナイトシーンを横断しながら、その土地ならではのカルチャーを音で描き出す「W PRESENTS」が、2025年11月15日(土)、再び『W Osaka』に帰ってきた。W Hotelsがグローバルで展開するライブミュージックシリーズとして知られるこのイベントは、ホテルという枠を越えて、人と音が交差する熱狂の一夜をつくり上げてきたプログラムだ。今年は2月の『W Sydney PRESENTS(ダブリュー・シドニー・プレゼンツ)』を皮切りに、世界20か国以上で年間を通して開催され、アーティストとのコラボレーションや没入型体験を通じて、W Hotelsの音楽的アイデンティティを強く刻んでいる。
そして大阪公演のスペシャルゲストとして迎えられたのが、ベルリンを拠点に活動するプロデューサー Parra for Cuva(パラ・フォー・クーヴァ)。ハウス、ピアノコンポジション、ワールドミュージック、ダウンテンポを横断しながら、電子音とアコースティックを精巧に溶け合わせるそのスタイルは世界的に評価され、「Burning Man」や 「Sziget」といった国際的なイベントでも観客を魅了してきた人物だ。“Wanderlust(旅心)”を根底に持つ彼のサウンドは、楽器の質感や旋律が遠い土地の記憶を呼び起こし、聴く者を“どこでもない場所”へ誘う独自の世界観を生み出している。
今回の「W Osaka PRESENTS(ダブリュー・オオサカ・プレゼンツ)」では、Parra for Cuvaに加え、DJ/デザイナー/環境省アンバサダーとしても活躍するPASCAL MARIED(パスカル・マリエ)、さらに『W Osaka』の音楽シーンを牽引してきたYUUKI YOSHIYAMA、Dmitri Absinthe、MAX PELAらがラインアップに名を連ねた。会場となった3階「LIVING ROOM」は、『W Osaka』ならではの鮮烈な色彩とアート、そしてシャープな感性が響き合う空間。その中で立ち上がったサウンドは、都市のエネルギーを映し出すかのように観客を包み込み、深い没入へと導いていく。
そんな熱気に満ちた一夜の中心にいたのが、この日のメインDJである Parra for Cuva。『Hypebeast Japan』は、そのパフォーマンスを終えた彼に、音楽の背景から大阪への想いまで話を聞いた。
Hypebeast:今回の大阪公演が実現したきっかけを教えてください。
Parra for Cuva:W Osakaから声をかけてもらったことがきっかけです。ちょうどワールドツアーのタイミングと重なっていたので、その一環として大阪を組み込みました。訪れるのは約7年ぶり。最近は東京が多く、「そろそろ大阪にも行きたい」と思っていたので、ベストなタイミングでしたね。
大阪の印象はどうですか?
ちょっとクレイジーな場所、という印象があります(笑)。25歳のときにも来て、安ホテルに泊まりながらDJして、3日間滞在しました。僕の感覚だと、東京は情報にも場所にもアクセスしやすく、誰でもどこへでも行ける。でも大阪はそれと違って、ちょっと“難しい”。その分、知る人ぞ知るスポットが多くて、そういう場所を自分で探し当てたときに「自分のものにした」みたいな感覚があって、すごく楽しかった。当時たまたま見つけた串揚げ屋さんは最高でしたね。
今回DJプレイをしたW Osakaの印象はいかがですか?
シンガポールで朝までDJして、そのまま空港へ直行し、一睡もしないまま昨晩の大阪公演に臨んだんです。着いた瞬間はもちろんヘトヘトだったんですが……(25歳のときの安宿とは違って)このホテル(W Osaka)のラグジュアリーっぷりを見て一気に安心しました。スタッフのホスピタリティも素晴らしい。今日から5日間滞在するんですが、もう“自分の家”みたいに落ち着けそうです。内装はアムステルダムのデザインスタジオであるConcreteが手掛けているそうで、すごくリラックスできますね。それに、心斎橋の御堂筋沿いというロケーションも最高。ここを起点にいろいろ巡るのが楽しみです。
Parra for Cuvaの音楽は電子音とアコースティックが独自のバランスで共存していますが、そのスタイルはどのように生まれたのですか?
12歳の頃からピアノを弾いていて、最初の楽曲はすべてピアノでした。そこにビートを加え始めて、電子音とアコースティックを融合させたスタイルは、ティーンエイジャーの頃にはもう形になっていたと思います。それから、海外に行くたびにその国の伝統楽器を買って持ち帰り、自分のビートに重ねていくようになりました。レコードショップだけじゃなく、楽器屋さんに行くのも大好きですね。
DJプレイのとき、ドラムスティックを“逆に持って”叩くのが印象的でした。あれはどうやって生まれたのでしょう?
あ、逆にしてるのバレました?(ちょっと照れながら)あれはドラムパッドを叩いているんですが、きっかけはYouTubeで見たメキシコのドラマーの動画です。パンチのあるパフォーマンスが欲しかったので、見た瞬間「これだ」と思って取り入れました。こういう新しいアイデアはすぐ試すタイプなので、もし何かおすすめがあれば教えてください(笑)。
大阪といえば “だんじり” がありますが、ご存知ですか?(YouTube を見せる)
Wow! めちゃめちゃダイナミックですね! 大太鼓も小太鼓も笛も鐘もある。これは良いサンプルになりそう。大阪で時間があれば、実物の楽器も見に行ってみたいです。
日本のファンへメッセージをお願いします。
私(僕)や、仲間が創る音楽のジャンルはまだ日本では大きく周知されているわけではないと思います。だからこそこのようなイベントを通してもっと音楽を聴いて好きになってもらえると嬉しいです。
ありがとうございました!
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Parra for Cuva
ドイツ出身の電子音楽プロデューサー Nicolas Janco(ニコラス・ヤンコ)によるプロジェクト。幼少期からピアノに親しみ、アコースティックの温もりと電子音の質感を独自の感性で融合させたサウンドで知られる。“Wanderlust(旅心)”を核に、世界を旅しながら集めた楽器やフィールドレコーディングを取り入れ、都市的でありながらどこか遠い風景を思わせる没入的な世界観を構築。国際フェスへの出演も多く、精巧なビートと透明感のあるメロディを行き来するライブセットは世界中で高い評価を得ている。ベルリンを拠点に活動しながら、ジャンルの境界を軽やかに越える現代的プロデューサーとして注目を集める存在だ。
















