Hypebeast が切り撮る NIGHT FUJI ROCK FESTIVAL '24
夜中から明け方にかけて盛り上がる“夜のFUJI ROCK”の魅力を『Hypebeast』の視点でレポート
先日、『Hypebeast Japan』編集部目線で「FUJI ROCK FESTIVAL ‘24(フジロックフェスティバル ‘24)」を振り返る3日間のレポートをお届けしたが、あえて詳細を綴らなかった時間帯がある。そう、夜中から明け方にかけて──言うならば、「NIGHT FUJI(ナイト フジ)」だ。本稿では、そんな短夜の苗場をフォトレポートする。
「NIGHT FUJI」をお届けする上で欠かせないのが、“苗場の夜のアイコン”と言われるエリア「THE PALACE OF WONDER(ザ・パレス・オブ・ワンダー、以下POW)」だ。21:00に開場するこの「POW」は、なんとフリーエリアとして会場入り口前に広がっており、新人アーティストの登竜門ステージ「ROOKIE A GO-GO(ルーキーアゴーゴー)」を中心に、明け方までお酒が楽しめるバーや“世界一美しい”と言われる移動式テントなどが併設。わざわざ遅がけで前入りするフジロッカーも珍しくなく、業界人も散見される。
2020〜2022年はコロナ禍の影響もあり所在不明となっていたが、昨年より〈G-SHOCK(ジーショック)〉がオフィシャルパートナーに就任し、野村訓市がサポートを務めることで復活。そして、〈G-SHOCK〉が展開する擬似カジノが併設されたバー「VEGAS IN MILK(ヴェガス イン ミルク)」では、初日と2日目にそれぞれShing02とC.O.S.A.によるシークレットライブが開催されるというサプライズが。Shing02は、全6曲の“Luv(sic)”シリーズを含む贅沢なセットリストで客席を沸かし、終盤にはフリースタイルダンスの世界王者ソラキ(THE D SoraKi)が飛び入り参加するスペシャルセッションが実現。C.O.S.A.のステージでは人気曲“Mikiura”のパフォーマンス中、数時間前に出番を終えたばかりの盟友 KID FRESINOが現れてリリックを紡ぎ合い、コラボ曲 “Love”の際にはフロアに降り立ち観客と共にラップする感動的な一夜となった。
もちろん、苗場の夜が盛り上がるのは「POW」だけではない。屋根付きステージ『RED MARQUEE』は、23時を過ぎると金曜日は『PLANET GROOVE(プラネットグルーブ)』、土曜日は『TRIVAL CIRCUS(トライバルサーカス)』、日曜日は『SUNDAY SESSION(サンデーセッション)』とリネームされ、ナイトクラブに様変わり。さらに、同時間帯のみ姿を現すステージ『GAN-BAN SQUARE(ガンバンスクエア)』では連日、石野卓球やNTsKiら国内外で活躍する人気DJが登場し、朝までフジロッカーを踊らせる。「FUJI ROCK」の1日券が明朝まで会場に滞在可能なのは、このためだ。
また、2番目のキャパシティを誇るステージ『WHITE STAGE(ホワイトステージ)』から幻想的な『FIELD OF HEAVEN(フィールド・オブ・ヘブン)』へと続く木道、通称 “苗場インディペンデンス・ボードウォーク”をはじめとした会場随所には、イルミネーション・アートが出現。ライブを遠音に、大自然と光が共演する幻想的な世界を楽しむことができるのも「FUJI ROCK」ならではの魅力だろう。
ラストは3日間の終演後、誰もいなくなった会場の様子で終わりたい。フェスなのでアーティストに目が行くことは当然だが、即帰宅するのではなく、先述のエリアで夜明けまで踊り明かしたり、腰を下ろして余韻に浸り、お酒を片手に星の下で回想するといった楽しみ方も乙だ。「来年こそフェスデビューしてみたいな〜」なんて考えている方は、「FUJI ROCK」を最有力候補のひとつとして検討してみてはいかがだろうか。