ジョン・ガリアーノが Maison Margiela を離脱か
〈Maison Margiela〉のクリエイティブ・ディレクターを2024年秋で退任との噂
ここ数日、ジョン・ガリアーノ(John Galliano)が〈Maison Margiela(メゾン マルジェラ)〉を離脱するのはないかという噂がSNS上で話題となっている。噂の発端は、数カ月前にガリアーノが自身の『Instagram』に投稿していた画像を全て削除したことから、さまざまな憶測が始まったようだ。
1960年にイギリスの植民地・ジブラルタルで生まれたジョン・ガリアーノは、セントマーチンズ美術学校(Central Saint Martins)で学び、84年にモード科を首席で卒業。その卒業制作 “Les Incroyables”が大きな話題となる。1985年にロンドンコレクションでデビューし、革新的なコレクションを次々と発表していく。1995年には〈Givenchy(ジバンシィ)〉のデザイナーに抜擢され、英国人デザイナーとして初めてフランスのオートクチュールメゾンを率いることに。1996年にはジャンフランコ・フェレ(Gianfranco Ferre)の後任として、〈Christian Dior(クリスチャン・ディオール)〉のデザイナーに就任。プレタポルテ部門の売上げを驚異的に伸ばすなど、メゾンの発展に大きく貢献する。しかし2011年2月、パリのカフェで隣に座ったカップルに対して反ユダヤ主義的発言をし、〈Christian Dior〉および自身の名を冠したブランドを解雇される。2014年に〈Maison Margiela〉のクリエイティブ・ディレクターに抜擢され、ファッション業界に復帰。その後10年にわたって同メゾンのクリエーションを牽引している。
複数のメディアの報道によると、〈Maison Margiela〉のオーナーはガリアーノに契約更新を求めたものの、彼がこの要求を拒否したとのこと。これが事実であればガリアーノはこの秋にクリエイティブ・ディレクターを退任し、〈Maison Margiela〉での活動に終止符を打つことになる。ガリアーノの移籍先については、業界関係者の間で〈FENDI(フェンディ)〉が有力候補として挙げられている。なお、現時点では本件に関する公式声明は発表されていないため、メゾンからの正式なアナウンスを待っていよう。