SEIKO クレドール ロコモティブを新旧比較しながら徹底解剖

機械式時計ヘッズのみぞ知る、ジェラルド・ジェンタのデザインによる〈SEIKO〉の名作が待望の復活!

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SEIKO(セイコー)〉は「CREDOR LOCOMOTIVE(クレドール ロコモティブ)」が、ジェラルド・ジェンタ(Gerald Genta)によるデザインであったことを公表した。そして、その事実とともに、クレドール50周年を記念して300本限定で新作クレドール ロコモティブを発売することも発表! 1979年発売当時はクォーツモデルであったが、今回は自動巻きモデルとなって帰ってきた。そして、ケースとブレスレットは、ステンレススチール製ではなく、より軽いブライトチタン製となる。販売開始時期は、2024年8月9日(金)だ。

このジェンタデザインの隠れた傑作は、オリジナルモデルをそのまま復刻していない。手描きのオリジナルスケッチへのオマージュを原点として、当時のデザインをより忠実に再現するとともに、現代の技術で機能面もアップデートしている。服でもクルマでも家具でも時計でも、“オリジナルが正義”であることは間違いないが、今回の新作ロコモティブは、オリジナルよりデザイナーの想いに近いタイムピースに仕上がっている。

では実際に、なにがオリジナルよりオリジナルなのか。『Hypebeast』編集部では、現在入手困難な1979年製のオリジナルのロコモティブ(クォーツ)と比較しながら、ディテールにおけるその違いを徹底解剖した。

ダイヤルが違う

左が1979年製のクォーツ・ロコモティブ。右が2024年製のオートマティック・ロコモティブ。双子のように似ているが、12時位置のインデックスに注目を。1本から2本に変更されている。当時のジェンタのデザインスケッチを見ると2本であった。これは、どの角度から見ても12時位置がわかりやすように、というジェンタの時計デザインである。そして、文字盤にも少しの変化があり、蒸気のようなパターンの約1600本の線を機械彫刻している。〈SEIKO〉はオリジナルのダイヤル加工情報を非開示にしているが、ロコモティブという名前には機関車という意味があるので、蒸気機関車が発する“蒸気”をリデザインしているのであろう。〈SEIKO〉のジェンタリスペクトが感じられるポイントだ。

リューズが違う

次に、さりげなくも大きく変わった点がリューズの位置だ。正4時位置になっている。オリジナルは、当時の技術の関係からか、3時と4時の間にリューズがあった。再びジェンタのオリジナルスケッチを見てみると、正4時位置にリューズがある。また、ベゼルの6本のネジは、飾りネジから機能ネジへとこちらも変更されている。

ブレスレットが違う

ブレスレットも、デザイン画のオリジナルに近づいている。そして、バックル部分は、より正確に留められるよう大きくなり、クレドールのクレストマークも刻印されている。正直、オリジナルのバックルは、留めるときに少しのコツが必要だったため、より直感で着用できる新バックルとなった。

このように、ディテールを新旧見比べることで、オリジナルよりオリジナルなことが伝わったと思う。発売まで、残り2カ月半。金額が金額なだけに迷いに迷うが、ほかのジェンタ・デザインの超高級ラグスポ時計をプレミア価格で買うならこっちなのかもしれない。

CREDOR LOCOMOTIVE
クレドール50周年記念 ロコモティブ 限定モデル

品番:GCCR999
税込小売価格:176万円
販売時期:2024年8月9日(金)
限定数:300(国内200本、海外100本)
Cal.(精度):CR01(日差+15秒~-10秒)
ガラス(無反射コート):サファイアガラス(内面無反射)
ケースサイズ:縦41.7mm × 横38.8mm × 厚さ8.9mm
裏蓋構造:6本ねじ
防水性能:日常生活用強化防水(10気圧)
竜頭構造:ねじロック式
MADE IN JAPAN
Limited Edition刻印あり、限定連番刻印あり(No.001/300)

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