©SAINT Mxxxxxx カリ・デウィットが語るブランドの成長と永続性について

「何かを作るとき、一番大事なのは、自分が気に入ること。次に友だちに気に入ってもらうこと。それ以降は、自分ではコントロールできない。でも他人がどう思うかなんて、あまり考えたくないから、コントロールできない方がいいと思っている。僕はただ、みんなが少しでも気に入ってくれて、楽しんでくれることを願うだけだよ」

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細川雄太と共に〈©SAINT Mxxxxxx(セント マイケル)〉を手掛けるアメリカ・ロサンゼルスのアーティスト カリ・デウィット(Cali DeWitt)。〈©SAINT Mxxxxxx〉といえば、その圧倒的な技術とクオリティに目がいきがちだが、カリ・デウィット特有のアーティスティックなグラフィック & ワードセンス、さらには数々のコラボレーションを生み出した広域なネットワークがなければ、ここまでの躍進は望めなかっただろう。そんな彼は、現在、LAと東京と細川氏の拠点である大阪を行き来しながら、自身の活動と〈©SAINT Mxxxxxx〉を両立させる日々を過ごしている。

先日、細川雄太と『BerBerJin(ベルベルジン)』ディレクター 藤原裕と対談を掲載したが、本稿では同日に実施したカリ・デウィットへ単独インタビューをお届け。細川雄太との作業工程から、ブランドの成長、物作りにおける大事なポイントまで、カリ・デウィットらしい洞察に富んだ視点から説明してくれた。


Hypebeast:どれぐらいの頻度で東京に来ているのですか?

7〜8週間に1回ぐらいかな。日本が大好きだし、ビジネスもあるからね。といっても仕事仕事しているわけじゃないけど。もしかしたら少しの期間、日本に引っ越すかもしれないね。息子はインターナショナルの小学校に行けるし。

なるほど、それも良さそうですね。©SAINT Mxxxxxxにおけるあなたの役割を改めて教えていただけますか?

生産はYutaに任せているけど、グラフィックデザインを全て一緒にやっているよ。面白いのが、僕は日本語を話さないし、彼も英語を話さない。でも、お互いに理解できる言葉やリアクションを送るのは、それほど難しいことじゃない。だいたいロサンゼルスの夜8時から作業しているかな。昼夜が逆だけど、そこはあまり影響なくて、自分たちが日中やった作業を、お互いが起きている時間に見せ合うんだ。結構楽しいし、とてもうまくいっているよ。

特定のテーマはシーズン毎にありますか?

多少設定してるけど、基本はないね。たくさんのテーマに取り組みたいし、1つだけに決めると限界があるような気がするんだ。でも、僕にとって全てに共通しているテーマは、“善対悪”かな。

ブランドを始めてからもう5年近くですかね?スタート当時と比較して、何が変わって、何が変わっていないですか??

僕にとっては変化した変化していないというよりかは、成長したっていうのがしっくりくるかな。自分らのコミュニケーションのレベルは上がり、興味も深まった。好きなことや、やりたいことを学ぶと同時に、嫌いなことや、やりたくないことも学ぶことになる。だから、道は狭くなると同時に広くもなるんだ。

個人的に最も思い出深いアイテムやコラボレーションは?

いろいろあるけど、最近では〈Denim Tears(デニム ティアーズ)〉とのコラボレーションかな。トレマイン・エモリー(Tremaine Emory)は親友だし、毎シーズン一緒にできるは最高だよ。コラボレーションの相手は、僕らの友人であることが前提だね。話を戻すと、その時々で変わるから回答が難しいけど、(スタッフを指差して)彼女が着ているニットはお気に入りだよ。自分が着ているより、他の人が着ているのを見るのが好きなんだ。

2020年の最初のインタビューで、あなたたちは2人とも“longevity(永続性)”が重要だと言っていましたが、今も同じマインドセットですか?

間違いないね。長い期間をかけて少しずつ成長し続けていきたいし、一晩にしてスターダムみたいのは全く望んでない。それは歴史を振り返ってみても良くないことってわかるだろう?突然ブレイクして、翌年には誰も見向きもしないとか。オーディンスは気まぐれだからね。自分はむしろ“最後の作品”をずっと続けていきたい。ラッキーなことに、Yutaも同じで有名になりたいとか、そういうことを気にしているわけではないんだ。でも、©SAINT Mxxxxxxというブランドが世界中に広まったことは、とても幸せなことだし、素晴らしいことだと思う。

何かを作るとき、一番大事なのは、自分が気に入ること。次に友だちを笑わせたり、友だちに気に入ってもらうこと。それ以降のことは、自分ではコントロールできない。でも人がどう思うかなんて、あまり考えたくないから、コントロールできない方がいいと思っている。僕はただ、少しでもみんなが気に入ってくれて、楽しんでくれることを願うだけだよ。

©SAINT Mxxxxxxを始める前から、日本には既に大勢の友人がいたと思いますが、最初に日本に来たきっかけは?

最初はBig Love Records(ビッグ・ラブ・レコード)だったかな。自分でレコードレーベルを運営していたから。その後にストアで小さなアートショーをやったり。それが初期の頃だね。とても日本が好きになったんだ。地元のLAが大好きだけど、東京が2番目かな。だから東京に行く理由を見つけては来るようにしていた。ここが好きだし、ここの文化も知っているから、友達を作ったり、そういう感じの人を見つけるのは簡単だったと思う。素晴らしいレコード店もあるし、アメリカにはない感情や感覚に興味があるんだ。アメリカだと誰もが自分を誇示したり、大きく見せようとすることばかりで、目障りなことも多い。日本だとそれをあまり感じないし、ホッとするね。

文化的な違いですね。©SAINT Mxxxxxxでは今後どういったことをしていきたいですか?

ただただ続けていきたいね。あとは、何か情熱を感じるものを見つけて、作ってみたいとも思う。個人的にはカメラに興味があるんだけど、カメラ作りのことは何も知らない。だから、例えば、カメラ会社とコラボをやってみたりとか。でも、今は現状に満足しているし、これからも続けていきたいんだ。将来のことはあまり考えないというか、今今のシーズンに注力しているだけさ。


セントマイケル ©SAINT Mxxxxxx カリ・デウィットが語るブランドの成長と永続性について

カリ・デウィットは、4月19日(金)〜28日(日)の期間で『小宮山書店』の運営する東京・神田駿河台下のアートギャラリー『KOMIYAMA TOKYO G』にて、個展 “UNCHAINED MALADY”を開催。〈©SAINT Mxxxxxx〉の展示会会場にも飾られていたテキストを駆使した新たなスタイルの作品が並ぶという。気になる方は期間内に足を運んでみてはいかがだろうか。

カリ・デウィット – UNCHAINED MALADY
会場:KOMIYAMA TOKYO G
住所:〒101-0052 東京都千代田区神田小川町3-20-4 第2龍名館ビル 1FD
Tel:03-6811-7355
会期:4月19日(金)〜28日(日)
時間:12:00 – 18:30(日曜のみ:12:00 – 17:30)※火曜と水曜は休館

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