エディ・スリマンが CELINE を離脱か?
2024年の初めに契約更新を予定していたものの、現時点で両者は合意にいたっていない模様
〈CELINE(セリーヌ)〉のクリエイティブ・ディレクターを務めるエディ・スリマン(Hedi Slimane)が、何カ月にも渡る「LVMH(モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン)」との契約交渉により、ブランドを離脱する可能性があると伝えられている。
エディ・スリマンは、「LVMH」会長のベルナール・アルノー(Bernard Arnault)の指名により、2018年から6年契約でクリエイティブ・ディレクターに就任。この契約は、2024年の初めに更新予定となっていたものの、英拠点のファッションメディア『ビジネス・オブ・ファッション(The Business of Fashion)』は、現時点で両者は合意にいたっておらず、最長で1年ほど交渉に時間がかかる可能性があると示唆。さらに、「LVMH」はクリエイティブ・ディレクターのポジションのために複数人の著名デザイナーと面接しているとも伝えている。
クリエイティブ・ディレクターに就任当初、エディ・スリマンの手掛けたコレクションは、前任者であったフィービー・ファイロ(Phoebe Philo)のミニマルで芸術的なデザイン観から大きく転向したため、売上はやや減少。しかしながら、同メゾンのウィメンズウェアのヘリテージを継承しつつ、彼のトレードマークであるスキニーシルエットに傾倒したメンズウェア、フレグランス、さらにはビューティラインを立ち上げて事業を拡大することで、約5億ユーロだった〈CELINE〉の年間売上高を約25億ユーロへと成長させた。好調な成績にも関わらず、関係者たちはスリマンが退任する可能性があると言及。「LVMH」と〈CELINE〉は現時点で正式なコメントを発表していない。