東コレデザイナーに訊く10の質問 ── MIKAGE SHIN 編
「Rakuten Fashion Week TOKYO 2024 A/W」期間中の短期連載企画。3組目はジェンダーレスブランド〈MIKAGE SHIN〉デザイナー 進美影にフォーカス
東コレデザイナーに訊く10の質問 ── MIKAGE SHIN 編
「Rakuten Fashion Week TOKYO 2024 A/W」期間中の短期連載企画。3組目はジェンダーレスブランド〈MIKAGE SHIN〉デザイナー 進美影にフォーカス
3月11日(月)~16日(土)まで開催中の「Rakuten Fashion Week TOKYO 2024 A/W(楽天ファッション・ウィーク東京 2024秋冬)」。今季の通称 “東コレ”には、特別企画 “by R(バイアール)”にて発表する1ブランドを含む、全43ブランド(フィジカル発表35ブランド/デジタル発表8ブランド)が参加している。『Hypebeast』では、数ある参加ブランドの中から我々が注目する6ブランドをピックアップし、“東コレデザイナーに訊く10の質問”と題した短期連載企画を敢行。各ブランドのデザイナーに10の質問を投げかけ、彼らのパーソナリティや最新コレクションを紐解いていく。
3組目はデザイナー 進美影の手掛けるジェンダーレスブランド〈MIKAGE SHIN(ミカゲ シン)〉。東京都出身の進は、早稲田大学卒業後、一般企業への勤務を経て、米ニューヨークのパーソンズ美術大学(Parsons School of Design)に入学。同校を卒業後の2019年10月、“個人の強さと知性を引き出す/ Fetish, Elegant and Hard”をコンセプトに、自身のブランド〈MIKAGE SHIN〉を立ち上げる。2020年2月にパリ・ファッションウィークでコレクティブなショーと展示会の同時開催形式でコレクションを発表。同年9月より拠点を東京に移し、翌年の3月に「Rakuten Fashion Week TOKYO」の特別支援枠で初の公式ランウェイを開催した。2022年8月に「Unicorn Fashion Award XR show in Milano」で入賞、同年11月にはその年に最も活躍した若手クリエイターやアーティストに贈られる「日本メンズファッション協会」ベストデビュタント賞のファッション部門を受賞。2023年9月には、ブランド初の旗艦店『MIKAGE SHIN AOYAMA』が東京・表参道にオープンした。
〈MIKAGE SHIN〉は設立当初から“Genderless, Borderless, Ageless”を掲げ、性別や年齢、国籍等のステレオタイプにとらわれない服作りを追究し、ジェンダーフリーに着られるコレクションを一貫して提案し続けている。また、哲学的なテーマ設定と建築的なパターンワークやプリーツ、知的でエレガントなグラフィックデザイン、日本のものづくりの技術を生かしたユニークなテキスタイル、サステナブルな取り組み等が評価され、国内外問わず多くの人々の支持を獲得している。
Q1.ファッションに興味をもったのはいつ頃からですか? 自身のファッションのルーツ(もしくはスタイルの遍歴)を教えてください。
小学校高学年から中学生の頃、ちょうどキッズブランドが流行り出した時期で、あらゆるファッションをジャンルレスに楽しんでいました。大学を卒業する頃になるとモードやメンズの服が好きになり、ニューヨークに移住してからはメンズブランドの服やメンズの古着ばかり着ていました。
Q2.ブランドを始めたきっかけを教えてください。
大学卒業後にはファッションとは別の業界で働いていましたが、仕事を本気ですればするほどファッションを人生にしたいと気づき始めたから。
Q3.MIKAGE SHINの強みは何だと思いますか?
哲学的なテーマと構築的なパターンワークのユニークさ、そして日本のものづくりをリスペクトしながら、オリジナルのハンドカットジャガードや刺繍表現など、常に新しい挑戦をしている点。
Q4.尊敬するデザイナー、ライバルだと感じている(または共感する)デザイナーはいますか?(*他業種のクリエーターでも可)
デザイナーは全員尊敬していますが、特にグレン・マーティンス(Glenn Martens)氏(Y/Project / DIESEL)、ジョナサン・アンダーソン(Jonathan Anderson)氏(JW Anderson / LOEWE)、ドリス・ヴァン・ノッテン(Dries Van Noten)氏、阿部千登勢氏(sacai)、高橋盾氏(UNDERCOVER)。
Q5.MIKAGE SHINの描く理想の人物像はありますか? もしくはどんな方にMIKAGE SHINの服を着てもらいたいですか?
意思のある方、知的創造性のある方。
Q6.2024-25年秋冬コレクションのテーマを教えてください。
“GAME CHANGER”です。
Q7.今回のコレクションのインスピレーション源となったモノ・コト(アートや映画、音楽、文学作品等)があれば教えて下さい。
ウルリケ・オッティンガー(Ulrike Ottinger)監督の『フリーク・オルランド』を含むベルリン3部作、映画『インターステラー』『未来世紀ブラジル』『攻殻機動隊/ INNOCENCE』、レヴィ=ストロース(Claude Lévi-Strauss)『悲しき熱帯 Ⅰ・Ⅱ』、“This is Love”
Q8.今回のコレクションで特に注目してほしい点(こだわったポイントやキーアイテム等)があれば教えて下さい。
今回は多種多様な異素材をオリジナルで作り込みました。テクスチャーとシルエットに注目して欲しいです。
Q9.コレクションを通して伝えたいこと、メッセージはありますか?
自己尊厳の可能性。
Q10.ブランドとしての今後の目標、具体的なプラン等あれば教えて下さい。
いつかパリでのショーを出来ることを目標にしています。
東コレデザイナーに訊く10の質問
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