TSTS 2024年秋冬コレクション
デザイナーが2016年に発表したアントワープ王立芸術アカデミーの修了コレクション “SAMPLES”を〈TSTS〉の視点を通して再表現












デザイナー 佐々木拓也とパタンナー 井指友里惠の手掛ける〈TSTS(ティーエスティーエス)〉が、2024年秋冬コレクション “SAMPLES 2”を発表した。
〈TSTS〉はアントワープ王立芸術アカデミー出身の2人が立ち上げ、2023年秋冬シーズンより本格的に始動した新鋭ブランドで、正式名称は〈TAKUYA SASAKI TEST SAMPLES〉。ブランド名に含まれる“TEST SAMPLES”とは、兵士への正式支給前に試験的に開発/テスト使用されていた “Experimental Test Sample”製品に由来しており、〈TSTS〉の先駆的な服作りの姿勢を意味している。ブランドコンセプトに“二面性”を掲げ、東京的な日常性の中にアントワープ的なシュールレアリスティックな空気感を織り交ぜた、ユーモアと社会批評性をもったコレクションを展開している。
最新作 “SAMPLES 2”は、佐々木氏が2016年に発表したアントワープ王立芸術アカデミーの修了コレクション “SAMPLES”を改めて振り返り、〈TSTS〉の視点を通して当時と全く同じコンセプトで再表現を試みたコレクション。2016年のコレクションは、“二面性”を象徴するアイコンとしてお笑い芸人/映画監督であるビートたけし/北野武を着想源に、“緊張と緩和”の概念を取り入れ、テーラードやワークウェアなどのマスキュリンなスタイルにアンダーウェアやポップな柄、フェミニンな素材感を衝突させ、東京的なリアルクローズとアントワープ独特のコンセプチュアルなムードを表現した。
今回の“SAMPLES 2”では、“SAMPLES”で用いたマスキュリニティとユーモアを対比させる手法やポップな柄使いは継承しつつ、20世紀を代表する巨匠アーティスト デイヴィッド・ホックニー(David Hockney)の近年の作風にインスパイアされ、iPadでのドローイングによるプレイフルなグラフィックやコラージュ感覚を取り入れたアイテムを制作。カラフルなチェッカーボード柄やボーダーを用いたブルゾンやショーツ、ソックス、グラフィックが印象的なオーバーサイズ・フーディといったポップなアイテムから、卓越したパターンメイキングが冴えるダブルのジャケット、デニムのセットアップやバッグなどのワードローブまで、幅広いアイテムがラインアップする。
ブランド:TSTS
シーズン:2024年秋冬