村上隆による国内8年ぶりの美術館個展 “もののけ 京都” の主題歌を JP THE WAVY が担当
HIP HOP版の“はっぴいえんど”を目指すプロジェクトの第1弾を個展会場でお披露目




世界的に活躍する現代美術家・村上隆による大規模個展 “村上隆 もののけ 京都”がいよいよ今週末2月3日(土)より『京都市京セラ美術館』にて開幕する。氏の国内では8年ぶりとなる本展の主題歌を、ラッパーの JP THE WAVY(ジェイピー ザ ウェイビー)が担当していることが明らかになった。
この異色のコラボレーションは、かねてよりWAVYの曲を愛聴していた村上氏のオファーにより実現。 個展用に主題歌を制作することは村上氏にとって初の試みであるものの、偶然彼の楽曲 “Pick N Choose”を耳にしたことから「主題歌を作りたい」と閃き、オファーに至ったのだという。今回の依頼を受けて、WAVYは個展のテーマでもある“京都”や“もののけ”、そして展示作品からインスピレーションを得て楽曲を書き下ろした。完成した楽曲のタイトルは“Mononoke Kyoto”で、村上隆本人の声も登場する。なお、“Mononoke Kyoto”は同展に来場した方のみが『五山くんと古都歳時記』エリアにあるQRコードを読み込むことで試聴可能となる。気になる方は、まず両者から届けられたコメントをチェックし、会場へと足を運んでみてはいかがだろうか。
JP THE WAVYさんの“Pick N Choose”という曲に、私の娘のダンススクールの発表会にて不意打ちで出合ってしまいました。小さな子どもたちがかわいく素早く動き回る様と、日本のポケモン “ピカチュウ”の文化をもじった歌のコンビネーション! これは僕がずっと30年間追求してきた“スーパーフラット”の概念のHIP HOP版と感じたのです。
僕の世代の音楽のレボリューションは、はっぴいえんど(*1970年代前半に活動した日本のロックバンド。メンバーは大瀧詠一、松本隆、細野晴臣、鈴木茂)がロックを日本語に置き換えることに成功したことでした。彼らの出した数枚のアルバムから、日本の音楽シーンは劇的に変わりました。同じように、HIP HOPはアメリカから輸入されて独自の解釈が進んでいますが、WAVYくんの“Pick N Choose”を起点にして、HIP HOPにおける“はっぴいえんど”が作れるのではないか? と 脳内でめちゃくちゃ盛り上がってしまったのです。それで今回の展覧会の主題歌をお願いすることにしてみました。そうしたら快諾してくさって、「やったー!」みたいな。
そういうことで、今後、僕とWAVYさん、もしくはWAVYさんのお仲間たちと、HIP HOPの“はっぴいえんど”的なコンセプチュアルなものを作りたいと思っている、その第1弾です。
なので、どうか皆さんも、そういった気持ちで歌を聞いてもらったり、詞の内容を見てもらったりすると面白いかと思います。
村上隆
今回村上さんから声を掛けていただきすごく嬉しかったと同時に、世界的なアーティストの村上さんと曲を作るというプレッシャーもあり、ー曲作り上げる時間も自分史上で1番時間がかかりましたが、何とか個展のイメージに合うものが出来たかなと思います。
また、リリックも普段は自分が思うイメージをそのまま落とし込むのですが、今回は村上さんの思い描くものを落とし込んで行く作業で何度も村上さんとスタジオに入らせていただいたのですが、その度に何だかすごい事をさせてもらってるんだなーと、改めて“村上隆のアート”の奥深さと一つの物にかける情熱を勉強させてもらいました。
普段のJP THE WAVYとは似てるようで全く違う世界観になったと思うので、是非皆さん個展に足を運んで村上さんのアートと共に楽しんで頂けたら光栄です。
JP THE WAVY
村上隆 もののけ 京都
開催期間:2024年2月3日(土)〜9月1日(日)
*展示作品のうち、一部に展示替えがある可能性あり
会場:京都市京セラ美術館 新館 東山キューブ
住所:京都府京都市左京区岡崎円勝寺町124
開館時間:10:00-18:00(*最終入場は17:30まで)
休館日:月曜日(*祝日の場合は開館)
観覧料:一般 2,200円(前売 2,000円)、大学・専門学校生 1,500円(同 1,300円)、高校生 1,000 円(同 800円)、中学生以下無料
音声ガイド貸出料金:650円(全て税込)
公式サイト