TikTok がアプリ内での偽造品販売防止対策のために LVMH と提携を検討中?
EC事業の売上を2024年内に“10倍”に成長させるべく計画を進行中か

動画投稿アプリ『TikTok(ティックトック)』を運営する中国の企業「ByteDance(バイトダンス)」が、同アプリ内で売買される偽造品の対策のため、「LVMH(モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン)」との提携を検討していると報じられた。
『TikTok』は2023年にEC事業『TikTok Shop』をスタートし、今年の年末までに175億ドルの売上を目指しているという。同社はEC事業の売上を昨年の“10倍”に成長させるべく計画を進めており、そのための戦略として偽造品の販売防止対策を強化することを目標に掲げているようだ。「Amazon(アマゾン)」や「Alibaba(アリババ)」の『Tmall Global(天猫国際)』のようなオンラインマーケットプレイスでは、以前から偽造品を安い価格で売りさばく出品者が見られ、程度の差こそあれ、それらの撲滅に取り組んできた。偽造品の提供者はユーザーを騙して正規品でないものを購入させるため、本物の商品の価値が損なわれてしまう可能性もある。それゆえ、偽造品が売買されることは、各ブランドがそのプラットフォームに参入することの弊害となりうる。
『Bloomberg』の報道によると、「ByteDance」は現在「LVMH」との提携に向けて交渉中とのこと。また、「LVMH」傘下のコスメブランド〈Benefit(ベネフィット)〉のグローバル・オムニマーケティング担当シニア・バイスプレジデント トト・ハバ(Toto Haba)は、同誌の取材に対し「私たちは“高度なショッピング体験”を(消費者に)提供するために、提携したいと考えています」と語っている。
このパートナーシップが実現すれば、EC市場において『TikTok Shop』のシェアを高めるのに大きな一手となるだろう。なお、『TikTok』の広報担当者は、本件に関してコメントを発表していない。