患者が病院の待合室で最も聴きたくない音楽は“メタル”だと判明
その激しい音楽性が患者にとってストレスの多い医療状況をより悪化させる可能性があるとのこと
医療従事者や患者に向けてヘルスケア・ソフトウェアを開発するアメリカの企業「Tebra(テブラ)」は、音楽が患者や医療に与える影響についてのリサーチを行い、その最新の調査結果を発表した。
彼らはまず音楽ストリーミングサービス『Spotify(スポティファイ)』で“Waiting room(待合室)”をタイトルに含むプレイリストを調べ、特に医療機関に焦点を当てて、どのアーティストのどんな曲が最も多く再生されているかをリストアップした。アーティスト別では、テイラー・スウィフト(Taylor Swift)がダントツで首位を獲得し、第2位はビートルズ(The Beatles)、第3位はマルーン5(Maroon 5)、第4位はエド・シーラン(Ed Sheeran)、第5位はフリートウッド・マック(Fleetwood Mac)と、新旧アーティストが入り混じった結果に。
楽曲別に見ると、第1位は米国のロックバンド、ジャーニー(Journey)が1981年に発表した楽曲 “Don’t Stop Believin”、第2位はネリー・ファータド(Nelly Furtado)の2000年の楽曲 “I’m Like A Bird”、第3位はTOTO(トト)の1982年の楽曲 “Africa”、第4位はヴァン・モリソン(Van Morrison)の1967年のシングル曲 “Brown Eyed Girl”、第5位はトレイン(Train)の2009年の楽曲 “Hey, Soul Sister”など、比較的往年のヒットソングが多く聴かれていることがわかる。
また、「Tebra」は患者を対象に、“(病院の)待合室で聴きたい音楽”と“聴きたくない音楽”のジャンルについて調査を行なった。彼らが“病院の待合室で聴きたくない音楽ジャンル”のランキングは、以下の通り。
1.メタル(31%)
2.ヒップホップ/ラップ(26%)
3.ゴスペル(20%)
4.カントリー(18%)
4.パンク(18%)
6.ボリウッド(16%)
7.クラシック(15%)
8.ラテン/レゲトン(14%)
8.エレクトロニック(14%)
8.K-POP(14%)
「やはり」というべきか、堂々の第1位は“メタル”、次いで“ヒップホップ/ラップ”がランクイン。理由としては、メタルやヒップホップ/ラップのような激しい音楽は身体が弱っている患者にとって最も好まれず、これらのジャンルが既にストレスの多い医療状況を悪化させる可能性があるとのこと。意外にも第4位にランクインした“カントリー”は、一般的な人気は高いものの、その音楽性が患者にとって最も待ち時間が長く感じられただけでなく、不安を誘発する音楽として機能している模様。第7位の“クラシック”もまた、患者に複雑な感情を引き起こしたようだ。最もリラックスできる音楽であるにもかかわらず、彼らにとって待合室での待ち時間が長く感じられ、同時に苦痛を感じる音楽でもあったという。
さらに、「Tebra」の研究チームは人々の好む音楽のジャンルが、その人のライフスタイルや健康習慣とどのような相関関係があるのかを調査し、次のような傾向が明らかに。メタル・ファン(メタラー)はほとんど医者にかからない傾向が強く、一方でヒップホップやラップのファンは定期的に病院を訪れる傾向が高いようだ。また、フォーク・ミュージックのファンは、医療従事者に対して不誠実な態度をとる傾向が最も強いとのこと。
……物議を醸しそうなこの調査結果の全容が気になる方は、「Tebra」の公式サイトをチェックしよう。