UNIQLO UT と上野伸平がタッグを組んだスケートイベント “UT SKATE PARK” に潜入
クリエイティブ・ディレクターに河村康輔を迎えた 第1弾コレクションがローンチされ、『Hypebeast』コラボを含む3つのラインがお披露目された
『渋谷PARCO』で行われたアート展示 “AKIRA ART OF WALL”を手掛けるなど、国内外で活躍するグラフィックアーティスト 河村康輔を新たにクリエイティブ・ディレクターに迎えて、2023年春夏シーズンより再始動する〈UNIQLO〉のグラフィックTシャツブランド〈UT〉。その第1弾として、“Skater Collection”と“The Message”、“HYPEBEAST COMMUNITY CENTER”という3つのコレクションラインを1月23日(月)にローンチし、タブロイド版(紙新聞の形式)にリニューアルされた『UT magazine』が1月27日(金)に発刊された。そして、これらのリリースを記念したブランド初のスケートボードイベント “UT SKATE PARK”も1月27日(金)〜1月29日(日)の3日間限定で開催され、会場には“Skater Collection”のコラボレーターであるプロスケーター 上野伸平監修による室内パークが登場。その他にも同イベント期間中に、新コレクションラインを販売するポップアップブースや河村氏とスタイリストのTEPPEI氏をゲストに迎えた“UNIQLO LIVE STATION”のライブ配信、上野氏が審査員となるスケートコンテストなどが実施されていた。ということで、今回『Hypebeast』では“UT SKATE PARK”の初日に潜入し、クリエイティブ・ディレクターの河村氏とコラボレーターの上野氏へインタビューを行い、さらにイベントの様子や各セクション、ポップアップブースなどをレポートする。
まず、“UT SKATE PARK”が行われた会場はキュープラザ原宿という商業ビルの1Fフロアであり、普段は決してスケートが許されるような場所ではなく、今回のイベントのために特別に許可されたとのこと。また、セクション自体もミニランプやカーブ台など、本格的なスケートパークと同等のものが設置され、黒とオレンジで統一された空間に仕上げられていた。そして、新コレクションラインのポップアップブースはパークエリアの隣に位置し、“HYPEBEAST COMMUNITY CENTER”でコラボレートした「Actual Source(アクチュアルソース)」のJP Haynie(ジェイピー・ヘイニー)が、その様子をチェックしに会場に足を運んでいた。そんな最中に行われた、河村氏と上野氏のインタビューの模様をお届けする。
Hypebeast:2人が出会ったきっかけから教えてください。
河村康輔(以下K):共通の知り合いの KILLER-BONG(キラーボン)に上野さんを紹介していただいたのが最初の出会いだったと思います。確か、2019年のことかな。
上野伸平(以下U):そうですね。その時に、すぐに何か一緒にやりたいねっていう話をしていて、結果的にTIGHTBOOTH(タイトブース)で一緒に仕事をさせてもらいました。
K:そういった出会いから、今回のUTプロジェクトでも是非とも協力して欲しいと思い、真っ先に連絡しましたね。上野さん含め、現役でストリートシーンで活躍するリアルな人たちに声をかけて参加していただきました。
これまでのUTコラボシリーズとは一線を画すような、斬新なコラボレーター陣が印象的でしたね。どういった経緯があったのでしょうか?
K:このプロジェクトの構想段階から上野さんには絶対に参加して欲しいと思っていたので、快諾していただいた時には素直に嬉しかったんですよ。彼がストリーシーンを牽引している1人であることは誰が見ても明白だし、ファッションブランドも自身で手掛けているので、間違いないものができあがるはずだと予想していましたね。
U:これまでもそうなんですけど、基本的にUNIQLOさんのような大企業と何かプロジェクトをさせていただく時には、スケートボーダーのためになることを前提にお受けしていて、今回で言えばイベントで設置したパークの各セクションを国内のスケートパークに寄贈できるとも聞いたので、そういった理由でコラボレーションをさせていただきました。
完成したアイテムを実際に見た時はいかがでしたか?
K:コラボレーターの選定からグラフィックデザイン、着た時のシルエット、素材感にいたるまで、妥協のないこだわりを詰め込んで制作したので、それらが形になってよかったと思っています。リアルなストリートトレンドを追求できたのではないでしょうか。
上野さんが手掛けたTシャツのグラフィックで“UT SKATE PARK”のメインビジュアルにもなっているグラフィックについてですが、あちらは“NO SKATEBOARDING”のサンプリングという認識で合っていますでしょうか?
U:合っていますよ(笑)というか、かなり意図的にそうしました。
詳しく教えて欲しいです。
U:正直言って、日本は世界の中でもトップクラスにスケートボードがしづらい国なんですよ。鎖国の歴史とか国民性とか、そういった色々な理由で、わちゃわちゃしていてうるさい奴らが嫌われているんですよね。だから、ここ東京でもスケートが公式でできる場所は限られていて、そういった現状に対するアンチテーゼとして“NO SKATEBOARDING”を“NOW SKATEBOARDING”っていう感じにサンプリングしました。
なるほど。
U:そういう理由で、“UT SKATE PARK”も普段はスケートボードをやっちゃいけない場所をあえて会場に選びましたし、全体的に「禁止だけど、今日は特別に滑ってもいいよ」という違和感を作るようにしました。
K:へええ。やはり上野さんのアイディアは画期的ですね。“UT SKATE PARK”はスケーターはもちろん、そうじゃない人にもポップアップやライブ配信など、さまざまなコンテンツで楽しんでもらえるようなイベントになっていたはずです。
今回はお忙しい中ありがとうございました。
U&K:ありがとうございました!
“UT SKATE PARK”の初日に行われたスケートコンテストやプロライダーによるデモライドの際には、『PIZZANISTA! TOKYO(ピザニスタ トウキョウ)』からフリーピザが振る舞われ、子供から大人まで多くの人が会場に足を運び、全世代が楽しめる3日間であった。そんな本イベントを開催した〈UT〉の“Skater Collection”と“The Message”、“HYPEBEAST COMMUNITY CENTER”は現在発売中で、詳しい情報に関してはブランドの公式サイトからチェックしてみてはいかが。