2023年の BEST コラボレーション 10選
例年と比較し、異なるジャンル同士がそれぞれの垣根を超えたコラボレーションがより目立った年に

例年と比較し、異なるジャンル同士がそれぞれの垣根を超え、より多様なコラボレーションを行なっていた2023年。本稿では、そんな1年を通した10のBESTコラボレーションを『Hypebeast』編集部の目線からセレクトした。
また、今回、惜しくもTOP10にはランクインしなかったが、ショーン・ワザーズプーン(Sean Wotherspoon)と〈GAP(ギャップ)〉、MF ドゥーム(MF DOOM)と〈Supreme(シュプリーム)〉、〈UNDERCOVER(アンダーカバー)〉と〈Givenchy(ジバンシィ)〉、〈sacai(サカイ)〉と〈WTAPS(ダブルタップス)〉、〈STÜSSY(ステューシー)〉と〈Martine Rose(マーティン ローズ)〉、〈FENDI(フェンディ)〉〈fragment design(フラグメント デザイン)〉『ポケモン』のトリプルコラボ、〈COMME des GARÇONS(コム デ ギャルソン)〉と〈FREITAG(フライターグ)〉などといった、毎年定番となる“メゾン x ストリート”の組み合わせも健在。
順番は発売日順となっているため、下記よりその内容をチェックしていこう。また、記事の最後では、“あなたが選ぶ今年のベストコラボ”の投票も実施しているので、是非とも参加してみてほしい。
たまごっちコラボ
今年最も印象的だったといえる、各ストリートブランドと「バンダイ」の人気キーチェーン型育成ゲーム“たまごっち”の異色コラボ。3月に〈Supreme(シュプリーム)〉2023年春夏コレクション第4弾アイテムとしてカモ柄のモデルがリリースされると、続けて5月には、〈fragment design(フラグメント デザイン)〉とのチームアップより、シンプルなオールブラックのモデルを発表した。この2ブランドだけでもインパクトは大きかったが、加えて、10月に今年4月に設立30周年を迎えた〈BAPE®️(ベイプ)〉こと〈A BATHING APE®️(ア・ベイシング・エイプ)〉と協業し、同ブランドオリジナルのカモフラージュ柄である“BAPE®️ CAMO”を纏ったモデルとアパレルアイテムを発売。
VERDY x BLACKPINK
Verdy
今年6月、『Hypebeast』の読者にはお馴染みのVERDY(ヴェルディ)が、世界を席巻するガールズグループ ブラックピンク(BLACKPINK)の世界ツアー「BORN PINK WORLD TOUR(ボーン ピンク ワールド ツアー)」のアーティスティックディレククターに就任し、世界中から注目された。このことが発表されたのち、両者はイギリス・ロンドを川切りに、米ニューヨークや東京・芝公園エリアにてポップアップを開催。VERDYデザインによるマーチャンダイズはもちろん、各都市限定のアイテムの販売などを行うなどして、大盛況のうちに終わった。
Erl
第104回「Pitti Uomo」のゲストデザイナーにも大抜擢されるなど、ここ数年でその頭角をあらわしているイーライ・ラッセル・リネッツ(Eli Russell Linnetz)の主宰する〈ERL(イーアールエル)〉と、〈Levi’s®(リーバイス®)〉によるクロスオーバー。カジュアルなライトウォッシュを採用した501®︎や、リラックスフィットのステイルーズ、スーパーフレアのローライズデニム、やや短めの丈のシェルパトラッカー、エフォートレスな雰囲気のオーバーシャツなど、〈Levi’s®〉の本拠地である米カリフォルニアの太陽のエネルギーにインスパイアされたアイテムがラインアップした。
Sacai
〈sacai(サカイ)〉と〈Carhartt WIP(カーハート WIP)〉のチームアップからは、両ブランドのアイコニックな要素を融合させ、ワークウェアを日常に馴染むデザインへとアップデートしたコレクションがお目見え。〈Carhartt WIP〉のシグネチャーとなるミシンガンコートのほか、厚手のニットカーディガン、ワークパンツだけでなく、ネックレスやリングなどのアクセサリー類もラインアップし、充実の内容に。また、ウィメンズアイテムとして、クロップド丈のプロダクトや、スカートなどを展開。本コレクションは発売後、各販売場所で即完売を記録し、大反響を呼んだ。
Cdg X The North Face
〈COMME des GARÇONS(コム デ ギャルソン)〉のデフュージョンラインとして幅広い層から人気を博す〈CDG(シーディージー)〉と、〈THE NORTH FACE(ザ・ノース・フェイス)〉のコラボコレクション。海外で先行発売されており、国内で展開される前から話題となっていた本コレクションは、〈COMME des GARÇONS〉の掲げるスローガンである“自由を着る”や“My Energy Comes from Freedom”と大きくプリントされたアイテムが印象的だった。ラインアップには、Nuptse Vest(ヌプシ ベスト)やDenali Jacket(デナリ ジャケット)も登場。〈THE NORTH FACE〉のロゴが縦に配置されているコラボロゴには、新鮮さを感じた人も多かっただろう。
Undercover / © 2023 Manuel Göttsching. All Rights Reserved.
今年3月、2023年秋冬シーズンのパリ・ファッションウィークにて行われた〈UNDERCOVER(アンダーカバー)〉のランウェイショーにてお披露目された、〈fragment design〉との最新コラボピース。アイテムには、前述のショーの楽曲に使用された英国のスカバンド The Specials(ザ・スペシャルズ)のシンボルである2トーンと、ジャーマンロックのパイオニア マニュエル・ゲッチング(Manuel Göttsching)の名盤『E2-E4』のジャケットから着想を得たオフホワイト/ブラウンのチェッカー柄をメインに採用した。また、『伊勢丹新宿店』限定アイテムとして、両者のアイコニックな要素を掛け合わせたTシャツとブルゾンも発売。
Mark Borthwick
2匹の猫が登場するアニメーションを『Instagram(インスタグラム)』で公開したことで、そのチームアップを予告した〈Our Legacy(アワーレガシー)〉のサステナビリティに焦点を当てたプロジェクト〈Our Legacy WORK SHOP(アワーレガシー ワークショップ)〉とイタリア・ミラノ発のファッションブランド〈Emporio Armani(エンポリオ アルマーニ)〉。誰しもが驚いたであろう両者のコラボレーションは、全てにデッドストックの生地を再利用した、サスティナブルな50型のアイテムをリリース。ティザー映像からルック、アイテムまで、本プロジェクトに共通して用いられている“猫”は、今回のコラボをより印象付けるものとなっていた。また、東京・銀座の『DOVER STREET MARKET GINZA』では、コレクションのローンチを記念したインスタレーションも開催。なお、『Hypebeast』では、〈Our Legacy〉の共同創設者であるヨックム・ハリン(Jockum Halin)にインタビューを実施した。本コラボプロジェクトの発足秘話は、こちらよりチェックしよう。
Audemars Piguet X Cactus Jack
2000年代以降ヒップホップやストリートシーンからも絶大な支持を得ている、スイス発の高級時計ブランド〈Audemars Piguet(オーデマ ピゲ)〉が、トラヴィス・スコット(Travis Scott)の主宰する「Cactus Jack(カクタスジャック)」とコラボレーション。今年7月、待望の最新アルバム『UTOPIA』を発表した彼とのコラボモデルは、定番型のロイヤル オーク パーペチュアルカレンダー オープンワークをベースに採用した、チョコレートカラーの1本だ。同アルバムに収録されている“MELTDOWN (feat. Drake)”のリリックには、本モデルが“THE CHOCOLATE AP”との愛称で登場しており、正式にリリースされる前からその存在に期待が高まっていた。また、米ニューヨーク・ブルックリンでは、リリースを記念した豪華なパーティも開催。トラヴィス自身がパフォーマンスを行い、会場を盛り上げた。
Kenzo
12月初めには、NIGO®️(ニゴー)手掛ける〈KENZO(ケンゾー)〉より、VERDYをフィチャーしたコレクションがリリース。彼のモチーフは、昨年7月に上海で開催された〈KENZO〉のリピートファッションショーに登場していたが、今回のコレクションでは、今年6月に2024年春夏コレクションで発表されたカスタムグラフィックの一部をホリデーシーズン用に厳選し、採用。“KENZO”、“KENZO Paris”、“18 Rue Vivienne”、“1970”などのキャッチーなロゴがVERDYによって再解釈され、ニットやデニム、レザーのアイテムやアクセサリーに落とし込まれている。また、NIGO®️とVERDYは、11月に〈HUMAN MADE(ヒューマン メイド)〉を運営する「オツモ株式会社」がオープンした『OTSUMO PLAZA(オツモプラザ)』でも連携しており、これからの両者の動向にも注目したい。
Neighborhood
今年の締めくくりとなるのは、昨年12月以来、ちょうど1年ぶりにリリースされた、滝沢伸介率いる〈NEIGHBORHOOD(ネイバーフッド)〉と、日本を代表するデザイナー 山本耀司の手掛けるメンズブランド〈Yohji Yamamoto POUR HOMME(ヨウジヤマモト プールオム)〉のコラボコレクション。〈Yohji Yamamoto POUR HOMME〉の持つ“アンチテーゼ”や“反骨精神”と、〈NEIGHBORHOOD〉の根底にあるカルチャーやバックボーンをミックスした本コレクションには、目玉アイテムとなるMA-1フライトジャケットや、バルカラーコート、インセンスチャンバー、サベージデニムパンツのほか、プルオーバーフーディ、ロングスリーブTシャツ、ショートスリーブTシャツといったクラシックなプロダクトが揃った。
©1995 士郎正宗/講談社・バンダイビジュアル・manga Entertainment ®kodansha
Eye Junya Watanabe Man
ERL x Levi’s®
Carhartt WIP x sacai
CDG x THE NORTH FACE
UNDERCOVER x fragment design
Our Legacy WORK SHOP & Emporio Armani
Audemars Piguet x Cactus Jack
KENZO x VERDY
NEIGHBORHOOD x Yohji Yamamoto POUR HOMME
Honorable Mention:WACKO MARIA x GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊
Honorable Mention:eYe JUNYA WATANABE MAN x PALACE SKATEBOARDS
Honorable Mention:adidas Originals x KoRn
Poll
あなたが選ぶ2023年のベストコラボは?
- たまごっちコラボ
- VERDY x BLACKPINK
- ERL x Levi’s®
- Carhartt WIP x sacai
- CDG x THE NORTH FACE
- UNDERCOVER x fragment design
- Our Legacy WORK SHOP & Emporio Armani
- Audemars Piguet x Cactus Jack
- KENZO x VERDY
- NEIGHBORHOOD x Yohji Yamamoto POUR HOMME
- その他