伝説のゴルファー ジャック・ニクラウスの新アパレルを手掛けた face oka に迫る | Interviews
アパレルコレクションのデザインを描き下ろすにあたって、その想いやこだわりのポイントを伺った
『Hypegolf Japan（ハイプゴルフ ジャパン）』から、ゴルフの帝王 ジャック・ニクラウス（Jack Nicklaus）をテーマにしたコレクションがリリースされた。ジャックのマスターズでの名シーンを切り取ったイラストを描いたのは、アーティスト/イラストレーターのface oka。彼の作品は、目と口だけで人物の顔を表現するシンプルさがありながらも、ビビッドな色使いでポップさが備わった、不思議な世界観が非常にユニークだ。普段は主にミュージシャンや著名人を描いている彼だが、今回、本コレクションのデザインを描き下ろすにあたって、その想いや、ゴルフアパレルのイメージについて話を伺った。
Daisuke Tsunoda / Hypebeast
Daisuke Tsunoda / Hypebeast
Hypegolf：face okaさんは漫画や映画がお好きなイメージがありますが、今回スポーツ系のアートを引き受けた理由はあるのでしょうか？
小中高とサッカーをしていたので、スポーツ自体は好きなんです。特に、なかなかアート分野においては感じることのない観客の高揚感がとにかく好きなので、その一部になれるといいなと思い引き受けました。
ジャック・ニクラウス選手をモデルにした本コレクションですが、彼を描くときにこだわった点はありますか？ たとえば、ウェアのカラーなどは忠実に表現されていますが、靴の裏だけ実際と異なったピンク色を使っているなど。
僕はゴルフについて詳しくないですが、ジャック・ニクラウスはなんとなく知っていました。レジェンドともなると、その人の癖や服装がよく話題になるイメージがあります。なので、そこをどうやってうまい具合にイラストに落とし込むのかということにこだわりました。靴の裏のピンクに関しては、全体が渋い感じにならないように差し色として使いました。
有名な人物を描かれることも多いかと思いますが、対象となる人について詳しく調べることはありますか？ その際、どのようなポイントを意識してリサーチされるのでしょうか。
僕の絵は、顔は基本的に全て一緒になってしまいます（笑）。なので、差別化を図れるのは服装だったり、その人のポーズなどが大事になってくるため、そこを重点的にリサーチします。ミュージシャンの方などが特に多いですが、その人物が動いている姿も知っておきたいので、動画を見ることも多いです。
本コレクションは、ジャック・ニクラウス選手がマスターズで逆転優勝をした際のシーンをテーマにされていますね。彼のメンタルコントロール力の高さを表すため、スマイルと食いしばった表情の2パターンのデザインがありますが、最近faceさんが“食いしばった”エピソードはありますか？
今年の6月に香港での個展があったのですが、そのときに制作する作品数がそれなりにあったので、約3ヶ月間は歯を食いしばって休みなしに絵を描いていました（笑）。基本的に、個展の時はいつも歯をくいしばっています。
ゴルフのアパレルはトラディショナルなものが多く、グラフィックを採用したアパレルなどが少ない印象です。このコラボの話を最初に聞いたとき、どう思いましたか？
ここ最近ゴルフがトレンドとなっていて、幅広い層にも人気があることは知っていました。加えて、せっかくやるならば、ファッションももっとイージーにしようよという動きも見ていました。そんななかで、僕のイラストが少しでもそのムーブメントにご協力できるならということでお話しを受けました。また、僕はゴルフのコースを回ったことはないですが、高校の授業でゴルフがあったのと、打ちっぱなしやバーチャルゴルフに一時期はまったことがあったので、そのときの気持ちを思い出しながら、今回のイラストを制作しました。
今後、ゴルフのアパレルデザインをする機会があれば、どんなデザインや人を描いてみたいですか？
キャディーさんのイラストを描いてみたいです（笑）。あまりそういうのを見たことがないので（笑）。
最後に、今回のアイテムは、ゴルファーにはもちろんですが、他にどんな方に着てもらいたいかなどがあれば教えてください。
音楽フェスなどのTシャツをイベントが終わった後にも着る方がいるように、ゴルフで着てみて気に入ったので、普段も着ちゃおう！というような流れになると嬉しいです。
Daisuke Tsunoda / Hypebeast
face okaの個展 “CHARACTER BUSINESS”は、11月26日（日）まで東京・神保町の『Quiet Gallery』で開催中。詳細は下記からご確認を。この機会に、ぜひ彼の作品を見に足を運んでみてはいかがだろうか。
