adidas Originals を代表するカルチャーアイコン GAZELLE の魅力に迫る | Sole-Searching

〈adidas Originals〉のラインアップの中で最もサブカルチャーとの結びつきが強いモデル GAZELLEの歴史を深掘り

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語り継がれる名作スニーカーの歴史を紐解く “Sole-Searching(ソール サーチング)”。前回の〈adidas Originals(アディダス オリジナルス)〉のCampus Supreme Sole(キャンパス シュプリーム ソール)に続き、今回は同じく〈adidas Originals〉の誇る名作 GAZELLE(ガゼル)をフィーチャーする。

1960年代にトレーニングシューズとして誕生してから現在にいたるまで、GAZELLEの歴史は60年余り。クラシックなスエードアッパーとTトウ、ラバーソールといったアイコニックなデザインが特徴のこのモデルは、フィールドからランウェイ、そして世界中のスケートパークやストリートへと活躍の場を拡げ、いまやアスリートからスニーカーヘッズまで、幅広い層の人々に支持される存在となった。そんなGAZELLEの原型は、1966年に登場したOlympiade(オリンピアード)と呼ばれるモデルであり、このシューズが後にGAZELLEがライフスタイルスニーカーとして定着するステージを用意したと言える。1970年には、インドアとトレーニング用のモデルも登場。当時は2色のみで展開され、透明なヘリンボーンソールが特徴の“赤”がインドア、マイクロセルラバーアウトソールを備えた“青”がトレーニング用として展開された。どちらのモデルもアッパーに上質なスエードが使用され、アスレチックな機能性を高めている。GAZELLEが人気を博すにつれ、トレーニングシューズとして定着する一方で、1960年代から70年代にかけては数多くファッションカタログに登場。アパレル撮影のスタイリングアイテムとして、頻繁に使用されるようになっていく。また、GAZELLEの多用途性を表す例としては、プロトタイプの実験用ベースとしても活用されたことが挙げられる。ジップファスナーやターニングサークルソールインレイを採用したサンプルは、シューズの順応性と限界を押し広げる可能性を提示した。

同時期にGAZELLEはいくつかの変化を遂げ、ソールプロファイルやシュータン、ヒールサポートがアップデート。最も重要な進化のひとつは1971年の“ヘキサゴン”アウトソールの導入であり、これによってシューズのトラクションとパフォーマンスが飛躍的に向上し、70年代においては他社のシューズよりも機能面では頭ひとつ抜けた存在であった。また、GAZELLEはアスリートだけでなく、著名なアーティストたちの支持も獲得。若き日のマイケル・ジャクソン(Michael Jackson)やザ・ローリング・ストーンズ(The Rolling Stones)のミック・ジャガー(Mick Jagger)、ボブ・マーリー(Bob Marley)といった面々が、当時GAZELLEを着用している写真が残されている。

GAZELLEの人気が世界各地に広まり始めると、特定の市場やコミュニティ向けのユニークなバージョンも誕生。フランスでは1980年代初頭までChamois(青)とRubis(赤)として認知され、日本では1980年代にadidas 300のモデル名で流通した。GAZELLEはその後一時的にほとんどの市場から姿を消したものの、1980年代半ばに復活。〈adidas〉はカジュアルでありながらトレンディなスニーカーを求めるファッションに敏感な消費者向けに、さまざまな新しいカラーのGAZELLEを発表した。この時代の興味深いバリエーションのひとつはユーゴスラビアで製造されたGAZELLE Superというモデルで、特徴的なロゴのインレイとユニークなヒールタブのデザインが目を引く1足だ。

1980年代のサッチャー政権下の英国において全盛を極めた“カジュアルズ”というファッションムーブメントでも、GAZELLEがキーアイテムに。当時の労働者階級の若者が愛用したアイテムを網羅した『80S CASUALS』やそのスタイルを記録した『A CASUAL LOOK: A PHOTODIARY OF FOOTBALL FANS 1980’S TO 2001』などの写真集を見ると、GAZELLEを着用した誇らしげなユースの姿を確認することができる。

1990年代に入ると、GAZELLEはロックスターやスーパーモデルといったカルチャーを牽引するキーパーソンが次々と愛用するようになり、ライフスタイルスニーカーとしての人気は絶頂期に。ビースティ・ボーイズ(Beastie Boys)はもちろん、当時ロンドンやマンチェスターを中心に発生したブリットポップ・ムーブメントの渦中にブレイクしたザ・ストーン・ローゼズ(The Stone Roses)やオアシス(Oasis)、ブラー(Blur)、スーパーグラス(Supergrass)、ジャミロクワイ(Jamiroquai)などのミュージシャンたちは、ステージ上やオフの日常でもこぞってGAZELLEを着用。特にオアシスのノエル・ギャラガー(Noel Gallagher)はGAZELLEを偏愛するあまり、2017年に公式コラボレーションモデルを発表した。そして90年代を代表するスーパーモデル、ケイト・モス(Kate Moss)もGAZELLEの愛用者のひとり。ケイトは当時を振り返り、「90年代には誰もがGAZELLEを履いてたのよ」とまで語っている。また、同時期に〈adidas〉は世間の持続可能なファッションへの意識の高まりを反映し、ベビー用やBeach-Gazelle(ビーチガゼル)と名付けられたサンダル、さらにはリサイクル素材を使用したモデルなどを発表し、GAZELLEのラインナップを広げていった。

2001年に〈adidas Originals〉がローンチすると、長らく生産が途絶えていた伝統的なスタイルのGAZELLE復活への気運が高まることに。程なくして、1960年代のOGモデルのDNAを引き継ぐGAZELLE VINTAGE(ガゼル ヴィンテージ)がリリース。その後、GAZELLE 2やGAZELLE Skateboardingなど、特定の分野に特化したモデルが登場した。2020年代には、ファッションブランドのデザイナーやアーティストとのコラボレーションモデルが次々と発表され、ストリートにおけるクラシックスニーカーブームの一端を担うことに。歴代のコラボレーターには〈NEIGHBORHOOD(ネイバーフッド)〉や〈NOAH(ノア)〉といったストリートブランドから、〈Gucci(グッチ)〉のようなラグジュアリーブランド、スニーカ界の革命児 ショーン・ウォザースプーン(Sean Wotherspoon)まで名を連ねており、その注目度の高さがうかがえる。近年ラブコールが絶えないのは、GAZELLEのもつ文化的なバックグラウンドだけでなく、どんなアレンジも受け入れてしまう順応性の高さ、そしてタイムレスなデザインも起因しているかもしれない。ともあれ、ショーンの言葉を借りるならば「今年はGAZELLEの年」であることは間違いないだろう。

そんなGAZELLEのラインアップに、このたび『atmos(アトモス)』別注モデルが仲間入り。本モデルは1980年代にイギリス・リヴァプールを中心に発生した、スポーツウェアをファッションとして取り入れる“テラススタイル”にインスピレーションを得た1足。普遍的な1985年版のモデル GAZELLE 85をベースに、『atmos』のアイコニックな“ブルー”をシュータンやライニングに採用してアップデート。アッパー全体は品格を醸し出すブラックレザーで覆い、ステッチ部分にもブルーを用いるなど、細部まで拘った仕様に。また、付属のシューズボックスは側面下部のグリーンのラベルやゴールドのステッカーを配置し、1980年代のデザインを再現。クラシックなUKスタイルを踏襲しつつ、『atmos』のオリジナリティを詰め込んだスペシャルな1足に仕上がった。

〈adidas Originals〉GAZELLE 85 atmosは、11月18日(土)より『atmos』各店(*一部店舗除く)および公式オンラインストアにて一般販売開始。価格は17,600円(税込)。なお、販売については事前抽選制となっており、11月17日(金)8:59まで公式サイトにて申し込みを受付中。また、当選者の中から抽選でカスタムショップ『RECOUTURE(リクチュール)』の製作した取り外し可能な折り返し(ホールドオーバー)シュータンを『atmos』オンラインと『A.T.A.D』で数量限定でプレゼント。詳細については、こちらでご確認を。

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