米カリフォルニア州でソフトキャンディ スキットルズが2027年以降販売禁止に
今後アメリカの“定番菓子”が次々と消える可能性も……

10月7日(現地時間)、米国カリフォルニア州の上院議会で、5種類の添加物を用いた食品の製造や販売などを禁止する食品保護法案(AB-418、Food Product Safety Assembly Bill)が可決され、同国で人気のソフトキャンディ スキットルズ(Skittles®︎)が2027年以降販売禁止となることが明らかになった。
同法案で規制対象となっているのは、エリスロシン(赤色3号)、二酸化チタン、臭素酸カリウム、臭素化植物油(VBO)、プロピルパラベンという5種類の添加物。これらの添加物は着色や保存、味覚向上のために飲食料品やビタミン剤、医薬品などに用いられているものの、癌やその他の健康リスクを引き起こす可能性があるとして、長い間専門家から懸念されていた。「米国食品医薬品局(FDA)」は、これらの添加物はGRAS物質(一般的に認められている着色料または物質)として食品への使用を禁止していないが、エリスロシンに関しては1990年から化粧品への使用を禁止している。また、EUでは既に使用が禁止されているほか、「カリフォルニア州環境保護庁有害物質管理局(OEHHA)」が2021年に発表した調査でも、健康を害する恐れがあるとされている。
今年2月、民主党のジェシー・ガブリエル(Jesse Gabriel)下院議員が同法案を州議会に提出し、審議の末に下院で5月15日に可決。その際に各メディアは、二酸化チタンを原料に含むスキットルズの名前を大々的に報じ、大きな話題となっていた。そして先週土曜、ギャビン・ニューサム(Gavin Newsom)州知事が承認したことで、この法案が正式に成立。これにより、2027年1月1日以降、5種類の添加物を含む加工食品の同州での製造・販売は禁止に。違反した個人や団体には初回5,000ドル、2回目以降は10,000ドル以下の罰金が科せられるという。なお、二酸化チタンや該当の添加物が含まれている食品はスキットルズ以外にも数多く存在するため、アメリカ国内で定番となっている菓子でも数年以内に販売を停止、もしくは原料変更の選択を余儀なくされている。