YMO のドラマー 高橋幸宏が死去
享年70
世界的に人気を集めたバンド Yellow Magic Orchestra(イエロー・マジック・オーケストラ、以下YMO)のドラマーであり、ミュージシャン/プロデューサーとしても活躍した高橋幸宏が1月11日(水)に誤嚥性肺炎のために亡くなったと報じられた。享年70歳。
高橋氏は1952年6月6日、東京都生まれ。ザ・フィンガーズというバンドを組んでいた兄・信之の影響で音楽に目覚め、12歳でドラムを始める。高校時代からスタジオミュージシャンとしての活動を開始し、1969年にフォーク・グループ、ガロのバック・バンドに加入。1972年、加藤和彦率いるのサディスティック・ミカ・バンドのメンバーとなり、翌年には1stアルバム『サディスティック・ミカ・バンド』、1974年に2ndアルバム『黒船』を発表する。1975年にはロキシーミュージックの全英ツアーのオープニングアクトを務め、BBCの音楽番組『オールド・グレイ・ウィッスル・テスト』にも出演するなど大きな話題となるが、バンドは解散に。高橋氏はその翌年にミカ・バンドの元メンバーとサディスティックスを結成し、78年まで活動する。
1978年には細野晴臣、坂本龍一と共にYMOを結成。1979年と1980年にワールド・ツアーを行ない、海外から逆輸入される形で日本でもブレイクし、YMOブームが巻き起こる。YMOと並行してソロミュージシャンとしての活動も行い、1978年の1st『サラヴァ!』から2013年の『Life Anew』まで計21枚のアルバムを発表。YMO以外のバントとしては、鈴木慶一とのTHE BEATNIKS(ビートニクス)、細野氏とのSKETCH SHOW(スケッチ・ショウ)、高野寛/高田漣/原田知世/権藤知彦/堀江博久とのpupa(ピューパ)、小山田圭吾/砂原良徳/TOWA TEI/ゴンドウトモヒコ/LEO今井とのMETAFIVE(メタファイブ)といった数々のプロジェクトに参加した。
高橋氏は音楽活動の他にもファッションデザイナーとしても活躍し、過去には自身のブランド〈Bricks(ブリックス)〉や〈Bricks Mono(ブリックス・モノ)〉〈YUKIHIRO TAKAHASHI COLLECTION(ユキヒロ・タカハシ・コレクション)〉などを主宰。YMOの2ndアルバム『ソリッド・ステイト・サヴァイヴァー』でメンバーが着用している赤い人民服は、高橋氏が手掛けたことでも有名だ。また、公私共に親交の深いデザイナー 山本耀司率いる〈Yohji Yamamoto(ヨウジヤマモト)〉のランウェイの音楽も幾度となく手掛け、1991年6月に行われた〈COMME des GARÇONS(コム デ ギャルソン)〉との伝説的な合同ショー “6・1 THE MEN”ではモデルとしても出演した。
『Hypebeast』編集部一同、心よりご冥福をお祈りいたします。
長きにわたり、高橋幸宏に大きな愛を贈っていただいた皆さまに。 pic.twitter.com/E7CQDBwzBx
— 高橋幸宏 information (@yukihiro_info) January 15, 2023