Hermès の Birkin をモチーフとした NFT をめぐる裁判が開始
作成者は自身の作品は、アメリカ合衆国憲法修正第1条によって保護されていると主張

〈Hermès(エルメス)〉を代表するBirkin(バーキン)をモチーフとしたNFT “MetaBirkins(メタバーキン)”を覚えているだろうか。これに対して、同ブランドは作成者のMason Rothschild(メイソン・ロスチャイルド)に“Cease and desist letter(知的財産の侵害行為をやめるように警告する書面)”を送っていたが、Rothschildは、自身の作品はアメリカ合衆国憲法修正第1条によって保護されていると主張。両者の言い分は平行線を辿っていたが、今週からアメリカ・ニューヨークにて裁判がスタートした。
〈Hermès〉は、Rothschildに対して、MetaBirkinsというブランドの使用停止、NFTとその利益の破棄、その他の金銭的損害賠償を求めている。一方のRothschild側は、前述した通り、MetaBirkinsは憲法修正第1条で保護されたアートと主張。法律の専門家によれば、この裁判は、企業が許可していない仮想資産に対して、どのように自らの権利を行使できるかを示す重要な例になるとのことだ。「Holland & Knight LLP」の知的財産権弁護士であるThomas Brooke(トーマス・ブルック)が『The Wall Street Journal』にて次のように述べている。「この訴訟は、NFTをどう扱うべきかについて、より多くの道標を与えてくれるでしょう。どのような新しい技術でも、裁判所は既存の法律を適用し、何が有効かを見極めなければならないのです」