超未来的な Lincoln の EV コンセプトカー Model L100 が米ペブルビーチで初公開
ハンドルもペダルもない未来の車は各ホイールにハブマウント型の電気モーターを搭載
1922年に発表された伝説の“Model L”以来、常に世界最高を求める選ばれた人々のために車を提供し、大統領のファーストチョイスカーとなっている米高級自動車メーカー「Lincoln(リンカーン)」はブランド創立100周年を迎えた。その偉大な自動車ブランドが今後の新しい方向性を示すものとして、8月19日(現地時間)から米カリフォルニア・ペブルビーチで行われている「Pebble Beach Concours d’Elegance(ペブルビーチ・コンクール・デレガンス)」で新たなコンセプトカーを打ち出し、公開された。
100年前の初代“Model L”にちなんで名付けられたModel L100は、未来の革新的なテクノロジーとリンカーンの特徴である時代を超えたラグジュアリーを融合させたコンセプトカー。流線型で変形可能なキャビンを持つ未来志向のデザインは、ドライビングエクスペリエンスを再構築し、すべてのドライバーに理想的なサンクチュアリを提供する作りとなっている。
デザイン面では、エアロダイナミクスの効率性を追求したコンセプトとなっている。まずフロントグリルがないことで空気の流れを良くし、一体化したヘッドランプはボンネットの全周に沿うようにU字型に配置される。リアセクションとトランクに合流する細長いルーフラインを備え、通常とは逆の後方に開く両サイドのドアや、上昇することで出入りを容易にするガラスキャノピールーフをすべて持ち上げると、コックピットにシームレスにアクセス出来るようになる。フロントシートは一般的な前向きのポジションと、後向きのポジションをボタン操作で切り替えることが出来、フロントとリアの乗員がリビングルームのように互いに向かい合うように配置することも可能としている。
Model L100のコンセプトは、「Lincoln」自身が、そして社会がある程度実現できるであろう未来像として提示されている。ハンドルもペダルもなく、その代わりにModel L100の中にいる人は車に運転を任せ、移動の時間を楽しむことが出来る。もし自律走行を無効にしたい場合は、センターコンソールのスクリーンの上に置かれた車のミニチュアモデル(PCのマウスのようなもの)を使って加速、停止などの操舵を行うことが出来るようにも設計されている。また、その未来的なデザインにふさわしく、各ホイールにハブマウント型の電気モーターユニットを搭載し、モーターへの電力はそのユニットに内蔵された固体電池で供給することを想定しているという。固体電池は現在販売されている電気自動車には搭載されていないが、今後数年のうちには将来の電気自動車に搭載されて行くだろう、とされている。
こちらのコンセプトモデルは8月21日(現地時間)まで「Pebble Beach Concours d’Elegance」のコンクール・ヴィレッジにてディスプレイを見ることが可能で、同会場のフィールド内では1922年からのリンカーンの歴史的な車のディスプレイを楽しむことも出来る。また、先に発表されていた最新型のTHE LINCOLN STAR CONCEPT(リンカーン・スター・コンセプト)も展示される予定だ。また、以下の「Lincoln」公式『Instagram』にも情報がアップされているので、そのディテールに注目してみよう。