マイケル・ジャクソンが信頼を寄せていたダンサー Beruno “Pop N Taco” Falcon が死去
ブレイクダンス創成期からシーンを作ってきたカリスマ的な存在

1980年代初期、MTVの映像やアメリカ映画のブレイクダンスシーンに影響を受けてダンスを始めたという人は数多くいると思うが、7月2日(現地時間)にそのレジェンド的存在だったダンサー Bruno “Pop N Taco” Falcon(ブルーノ “ポッピン・タコ” ファルコン)が米カリフォルニア州ロングビーチの自宅で亡くなったことが伝えられた。58歳だった。
“Pop N Taco”は80年代から90年代にかけてのストリートダンスシーンではカリスマ的な存在であった。特に昨今のダンスシーンでも多く見られる“Poping(ポッピング)”と呼ばれる動きは、ブレイクダンス創成期からシーンを作ってきた彼が確立したと言っても過言ではない。1984年のヒット映画『ブレイクダンス(原題:Breakin’)』で、悪役ダンサー Electro Rock1(エレクトロ・ロック1)として登場し、伝説のラッパー Ice-T(アイスT)とも共演。二人ともブレイクダンスをメインストリームに押し上げた立役者と言っていいだろう。
その後、Francis Ford Coppola(フランシス・フォード・コッポラ)監督、Michael Jackson(マイケル・ジャクソン)主演による「Disney(ディズニー)」映画のアトラクション作品『Captain EO(キャプテンEO)』での出演をきっかけにMichelのダンスを支える存在となった。1988年にはMichaelの名曲 “Smooth Criminal”のMV中で、身体を斜めに傾けるムービング “ZERO GRAVITY(ゼロ・グラビティ)”を披露したシーンは、皆の記憶に残っているに違いない。その後のMichaelのワールド・ツアーにも長きに渡り参加していた。
ファンから“Pop N Taco”の訃報を聞いたかと『Twitter(ツイッター)』で尋ねられた64歳のIce-Tは、「Yep、just got a text.He was way to young.Smh(ちょうどテキストを受け取ったところだ、信じられない)」とツイートしている。ヒップホップカルチャーを作り上げた伝説のダンサーを偲び、過去の映像を振り返りながら、今でも通用する彼のキレのあるダンスを目に焼き付けておこう。