DIOR が旗艦店の営業を阻害されたとして Valentino へ1,000万円超えの賠償金を要求
〈DIOR〉店舗の目の前でファッションショーを開催されたため通常営業が出来なかったと主張

〈Valentino(ヴァレンティノ)〉は7月8日(現地時間)、イタリアの首都ローマでセレブリティや大勢のゲストを集めて2022年秋冬シーズンのオートクチュールコレクションを大々的に披露したのだが、このショーにより近隣の小売店、特に〈DIOR(ディオール)〉ローマ旗艦店の営業が阻害されたと苦情が寄せられ、物議を醸している。
この苦情の内容は「Christian Dior(クリスチャン・ディオール)」のイタリア支社のリテール・マネージャーから〈Valentino〉に対して出された書簡で明らかにされ、〈DIOR〉側はこの問題に対する損害賠償金として10万ユーロ(約1,370万円)を要求しており、15日以内に支払うよう求めている。
〈Valentino〉は、ローマの一級観光地であり商業地として有名な“スペイン階段”及び“スペイン広場”をファッションショーの会場として使う目的で開催に必要な許可を取得し、近隣の小売店に対しては事前に「店舗への来客が保たれることを保証する」という公式レターを送付していたとのこと。しかし、〈DIOR〉側はショー当日はその保証は「全く反映されなかった」と指摘し、さらに顧客が店舗へのアクセスを拒否されたり、障壁でブロックされたため、スペイン階段に面した旗艦店は午後の早い時間から空っぽのままで営業すら出来なかった、と主張している。そして〈DIOR〉は書簡の最後に、〈Valentino〉から指定の期日までに10万ユーロが支払われない場合は「我々の権利を守るために必要なすべての手段を尽くす」と明記し、締めくくられているようだ。
この〈Valentino〉の2022年秋冬シーズンのオートクチュールコレクションがどの程度の規模だったかは以下の動画から確認できるため、気になる方はぜひご覧頂きたい。