Interviews: Awich が語る最新アルバム『Queendom』に込めた想い
Awich自身が築き上げてきた彼女の中の“Queendom(女王国)”や、キャリア初となる『日本武道館』公演への心境、VERDYおよび〈BlackEyePatch〉によるマーチの背景とは


Interviews: Awich が語る最新アルバム『Queendom』に込めた想い
Awich自身が築き上げてきた彼女の中の“Queendom(女王国)”や、キャリア初となる『日本武道館』公演への心境、VERDYおよび〈BlackEyePatch〉によるマーチの背景とは
わずか14歳でアーティストとしての活動を始め、高校卒業後にアメリカ・アトランタへと拠点を移したAwich(エイウィッチ)。その地で結婚、出産を経験するも、夫を銃弾によって亡くすという悲劇に見舞われ、故郷である沖縄へと帰国。そんな逆境に打ちひしがれることなく、2017年にヒップホップシーンへと舞い戻った彼女は、Chaki Zulu(チャキ・ズールー)をプロデューサーに迎えたアルバム『8』で世間にその名を知らしめ、2020年4月には、気鋭アジア人アーティストを擁する「88rising(エイティーエイト・ライジング)」の『YouTube』チャンネルでRich Brian(リッチ・ブライアン)らと並び、Teriyaki Boyzの“TOKYO DRIFT”のビートを使ったフリースタイルシリーズ “Tokyo Drift Freestyle”に参加。破竹の勢いで、アジアが誇るフィメールラッパーへと上り詰めた。
そんなヒップホップ界の“クイーン”が、先日、待望の最新アルバム『Queendom』をリリース。同アルバムを引っ提げ、自身のキャリア初となる『日本武道館』公演を3月14日(月)に開催する。このたび『HYPEBEAST』は、そんな“Welcome to the Queendom at 日本武道館”を目前に控えたAwichに、現在の心境、アルバムに込めた想い、VERDY(ヴェルディ)と〈BlackEyePatch(ブラックアイパッチ)〉を迎えたトリプルコラボの裏側などについて語ってもらった。
HYPEBEAST: 最新アルバム『Queendom』収録曲を拝聴したのですが、これまでリリースされてきた楽曲よりもさらに現代の社会へ向ける女性の反骨精神みたいなものがすごく描かれているように感じました。そういった楽曲を制作した背景や思いなどがあれば教えてください。
幸運ながら私は、自分が何がしたいのか、どうありたいのかを自分自身と対話しながら理解して、それから「じゃあやろう」って行動に移すことができてて。だからこそ辛いことがあっても乗り越えられるし、悩みがあっても自分が決めた道を歩いていく上での悩みだから、「それも人生」と思えるようになったんです。
今や、いろんな人たちが発言できる社会になりつつあるけど、女性って今まではそうじゃなかったんだと思うし、女性をサポートしたい気持ちは強い。だけど、もちろん女性だけじゃなくて、全ての人が自分の理想像みたいなものを明確にできて、それを追求できる世界になったら楽しいだろうなって思うんです。だから、私の音楽を通してそういう気付きとか勇気とかを与えることができたらいいなって思ってる。
私は、過去の自分が残した想いとか記録から当時の自分を知ったり、それを通して今の自分と対話したりすることが、結局いつも自分の助けになってるんです。だから、自分をさらけ出したアルバムを作りました。私の想いを込めた音楽が、聞いてくれた人たちそれぞれにとって、“自分を知るためジャーニー”に出るきっかけになったらいいなって。
なるほど。先ほど自分の思いを記しているとおっしゃっていたのですが、どういった形で残していらっしゃったんですか?
幼い頃、私のお父さんがずっとテニスの監督していて。テニスボールのスポンサーみたいなところのチラシのミスプリントみたいなのが家に山ほどあったんですよ。それで、日記とかリリックとかをその裏に書いてたんです。今となっては、密封する袋みたいなものに年代ごとに分けてちゃんとキープしているんですけど、昔はそれにただただ書き殴って机にしまってるだけだった。でも、それが自分のターニングポイントというか、自分が自分自身に助けてもらったものだったので、気が付いたらずっと持っていますね。
私の思いを込めた音楽が、聞いてくれた人たちそれぞれにとって、“自分を知るためジャーニー”に出るきっかけになったらいいなって
そうだったんですね。それは今でも見返しますか?
見返します。あれを見返すたびにやっぱり確認できるんですよ、自分は本当にこれが好きって。「なんでこんなことしてるんだろう、もう辞めようかな」って思った時とか、「前に進めてるのかな」って不安に思った時とかに、その記録を見るとすごく奮い立たせられる。こんな風になりたいって当時思い描いていた気持ちだったり願いだったりを読んで、「今ちゃんと実現していて、前に進めてる。大丈夫だ」って思えるんです。だから、めっちゃ助けになってます。もちろん、他の誰かのモチベーションが高まるスピーチとかを聞いてインスピレーションを得ることも大事だけど、1番はやっぱり自分と向き合うこと。自分のやってきたこととか、過去の思いとかを知ることができることが、自分にとってとても大事なことだと思うんです。
今回のコラボに関して、VERDYさんとBlackEyePatchさんをパートナーに選んだ理由はありますか?
世界に向けて、“現在の東京のユースカルチャー”として1番レペゼンしてる人たちだってずっと前から思ってたし、2組ともこれまでいろんなことを助けてくれてたから、今回も一緒にやりたいって思って。もともとは、2組で別のマーチを作ろうとしてたんですよ。そしたらVERDYくんとBlackEyePatchが話し合ってくれて、「どうせだったら1つの何かをつくらない?」って言ってくれて。
ロゴをちぎって貼りつけたかのようなデザインがかっこいいです。
BlackEyePatchのロゴを文字ってくれるってそれってめちゃくちゃ特別なことで、絶対に普段やらないことだと思うんですよね。しかもアパレルの胸元や背面にプリントした“Asian Wish Child”っていう文字は、昔の自分がラッパーとしての名前を作ろうとした時に、それこそさっき言ったノートの中に書き殴っていたもので。自分の名前が“亜希子”だから、その漢字を“Asian Wish Child”って訳して、それを略して“Awich”にしたっていうストーリーを汲み取ってくれたものなんです。だから、自分たちのロゴを変形させてまで私のストーリーに寄り添ってくれて、アイテムにプリントしてくれたっていうのはめっちゃ胸熱です。

Peace Gates/Hypebeast
ルックには娘のYomi Jahさんも参加されてますね。
BlackEyePatchの方々からYomiもいけんの?って感じで言われて、「いけます」って言って(笑)。
日本武道館でのワンマンライブに向け、今の心境や意気込みを教えてください。
やることがまだまだありすぎるので、それをちゃんとスムーズにこなして当日に臨めるか心配ではあるんですけど、その反面で私は楽しんでる。当日が来たらあとは楽しむしかないんで。自分が武道館のステージに立って歌ってるところをイメージすると、とっても楽しみでワクワクしています。
Welcome to the Queendom at 日本武道館
会場:日本武道館
住所:東京都千代田区北の丸公園2-3
日程:3月14日(月)
時間:18:00開場/19:00開演
ゲスト:
ANARCHY/CHICO CARLITO/DOGMA/JP THE WAVY/KEIJU/kZm/MONYPETZJNKMN/NENE/OZworld/RIEHATA/¥ellow Bucks/Yomi Jah/YZERR/鎮座 DOPENESS/+SPECIAL GUESTS (A-Z 順)
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