英国が産んだ 2トーン・スカバンドの草分け The Specials のテリー・ホールが死去
東京スカパラダイスオーケストラに大きな影響を与えた伝説バンドのボーカル
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1970年代後半から80年代初期にかけて一世を風靡したイギリスの2トーン・スカバンド、The Specials(ザ・スペシャルズ)は、バンドの伝説的フロントマン Terry Hall(テリー・ホール)の死去を発表した。63歳だったTerryは2022年に入ってもThe Specialsの活動を続けていたが、8月20日に英デヴォン州のエスコット・パークで行ったライヴが最後となった。
“2トーン・スカ”と称されるサウンドは1950年代にジャマイカで発祥し、60年代に隆盛を極めた“Ska(スカ)”を聞いて影響を受けた英国のミュージシャン達が作っていった。当時の音楽シーンを賑わせていたパンクやポップの影響も受けた音楽スタイルだったが、The Specialsの他に、The Selecter(ザ・セレクター)、The Beat(ザ・ビート)、Madness(マッドネス)などのバンドが人気を博し、ほとんどのバンドが「2Tone Records(2トーン・レコーズ)」というレコードレーベルと契約していたため “2トーン”として広がって行った。日本を代表するスカバンド、東京スカパラダイスオーケストラに大きな影響を与えたのは言うまでもない。
The Specialsは公式の『Twitter』アカウントから声明を出し、次のように伝えている。「私たちの美しい友人であり、兄弟であり、この国がこれまでに生み出した最も素晴らしいシンガーソングライターで作詞家の一人であるTerryが、急な病気により亡くなったことを発表することになり、大きな悲しみに包まれています。テリーは素晴らしい夫であり、父親であり、最も親切で、最も愉快で、最も純粋な魂の持ち主でありました。彼の音楽とパフォーマンスには、人生の本質が凝縮されています。喜び、痛み、ユーモア、正義のための戦い、そして何よりも愛があります。彼を知り、愛したすべての人が、彼の素晴らしい音楽と深い人間性という贈り物を後世に残し、彼を深く懐かしむことでしょう」
It is with great sadness that we announce the passing, following a brief illness, of Terry, our beautiful friend, brother and one of the most brilliant singers, songwriters and lyricists this country has ever produced. (1/4) pic.twitter.com/qJHsI1oTwp
— The Specials (@thespecials) December 19, 2022
そして最後に、「Terryは、The Specialsでの人生を肯定するように、ショーの終わりにしばしば使った3つの言葉 “Love Love Love”と言いながらステージを去っていった」と結んでいる。
『Hypebeast』編集部一同、心よりご冥福をお祈りいたします。