Nike の業績アップで CEO が今シーズンの在庫ピークは過ぎ去ったと発言
〈YEEZY〉との競争がない恩恵を受けながらクリスマスと年末年始商戦に突入する
米の靴ビジネス専門情報サイト「Footwear News」が報じたところによると、米・オレゴン州に本拠地を構える〈Nike(ナイキ)〉は第2四半期の決算を発表。その業績が予想を上回ったため、火曜日の市場取引で株価が上昇した。
モダンスポーツウエア/スニーカーのリーダー的存在である同社の第2四半期の売上高は133億ドルで、前年同期比17%増となり、検索エンジンの調査によるアナリストの予想を上回った。純利益は13億ドルで、前年同期と同水準となった。
〈Nike〉CEO兼社長のJohn Donahoe(ジョン・ドナホー)はリリースで「予想を上回る業績は、消費者とのつながり、デジタルでのリーダーシップ、ブランドの強さによるものだ」と述べている。
また、Donahoe氏は「マーケットで取っている戦略が功を奏しているので、在庫のピークは過ぎ去ったと考えています」とも述べ、インフレに苦しむ消費者とマーケットにおける嗜好の急速な変化により、ここ数シーズンで同社に蓄積された余剰商品の山について言及したものだ。
ビジネス系メディアやコンサルティング会社のアナリストたちは〈Nike〉の第2四半期の予想業績については慎重だったが、長期的には成長と改善が見込まれるとし、特に今年は市場に〈YEEZY(イージー)〉製品が投入されないことから、その恩恵を受けることができるホリデーシーズンに突入するためと分析している。
大手証券会社「Morgan Stanley(モルガン・スタンレー)」のアナリストは、決算発表に先立つメモで、「Nikeは、予想以上に強い北米のスポーツウェア需要を利用して、過剰なアパレル在庫を一掃する可能性が高いと予想している」と書いている。しかし在庫が高水準にあるため、短期的には収益が不安定になる可能性があるが、最終的にはこのリスクは一過性のもので、大方の予想では〈Nike〉は会計年度末までに余剰在庫はほぼ解消されると見ているようだ。