豪華ラッパーが集結した超 RIZIN ハーフタイムショーをプレイバック
国内初の試みとなるショーではBAD HOPやJP THE WAVY、LEX、 AK69といったアーティストに加え那須川天心も登場



































9月25日(日)に『さいたまスーパーアリーナ』で開催された「超RIZIN」および「RIZIN.38」の休憩時間に、国内トップのヒップホップアーティストを招聘したハーフタイムショーが行われた。「超HALF TIME SHOW」と題されたこのスペシャルイベントには、神奈川・川崎を拠点とする8人組のクルー BAD HOP(バッド・ホップ)や『Hypebeast』でもお馴染みのJP THE WAVY(ジェイピー ザ ウェイビー)、ティーンに絶大な人気を誇るLEX(レックス)、そして追加出演となったシーンのベテラン AK-69がそれぞれリング上でパフォーマンスを披露。また、格闘家の那須川天心もMCとして参加し、彼らと共に会場を盛り上げた。
ハーフタイムショーとは、スポーツの試合において前半戦と後半戦の間の休憩時間に行われるパフォーマンスのこと。アメリカでは特にNFLスーパーボウルのハーフタイムショーが有名であり、毎年豪華アーティストが出演(*2022年のパフォーマンスにはDr. DreやSnoop Dogg、Kendrick Lamar、Eminem、Mary J. Bligeらが出演)することから、国内のみならず世界中が注目するエンターテイメントとして定着している。日本においてこのような形式のハーフタイムショーは初の試みであり、現行のシーンを牽引するラッパーたちが出演する今回ショーには、開催前から大きな期待が寄せられていた。なお、『RIZIN』の公式『YouTube』チャンネルでは那須川選手とJP THE WAVYによる対談が数日前に公開され、当日のパフォーマンスに対する意気込みやお互いの印象について語っている。
そして当日、「超RIZIN」第4試合 Floyd Mayweather(フロイド・メイウェザー)対朝倉未来戦が終了し、ゲームの興奮冷めやらぬ状態の観客が見守る中、会場が暗転して「超HALF TIME SHOW」がスタート。まずは赤コーナーからLEXが登場し、“大金持ちのあなたと貧乏な私”と“GOLD”の2曲を披露。観客が徐々にヒップホップ特有の“ノリ”に慣れ始めたころ、青コーナーからJP THE WAVYが入場し、両者のコラボ曲 “なんでも言っちゃって”を共に演奏した。間髪入れずに“WAVEBODY”が始まり、ラスサビで那須川選手が現れると会場中から大きな歓声が。「RIZIN」には昨年末の卒業マッチ以来の登場となる那須川選手は、「今回ハーフタイムショーのMCとして、こういった形でRIZINに帰ってきました!お久しぶりです!!」とファンに挨拶。そのまま“Cho Wavy De Gomenne”と“Bushido”が披露された後、再びマイクを握った那須川選手が「みんなギラギラしてて、すげぇ自分を出してて皆さんかっこいいと思いませんか?自分も周りのお客さんももっとギラギラしてもいいんじゃないかと思います。ギラギラしていきましょう!」と観客を煽ると、赤コーナーからYZERR(ワイザー)が加わり、“GILA GILA”をパフォーマンスした。さらにリング上にBAD HOPメンバー全員が加わり、“KAWASAKI DRIFT”と“SUICIDE”を連発すると、会場の熱気は最高潮に。そして「ここにいる仲間たち、そしてRIZINのお客さん、PPVで観てくれている皆さん、俺らみんなフレーンズ!」と那須川選手が叫ぶと、全員で“FRIENDS”を熱唱し、この日のパフォーマンスを締めくくった。同曲が公の場で披露されるのは、今回が初めてだという。
彼らがリングから去るのと入れ替わりで、今度はAK-69が登場。先の3組とは対照的にソロでのパフォーマンスとなったAK-69は、“IRON HORSE -武道館 Ver.”、“Ding Ding Ding ~心の鏡~”、“Bussin’”、“Flying B”の計4曲を披露し、90年代からヒップホップシーンの第一線で活躍してきたベテランらしい圧巻のステージを見せつけた。
今回のショーは出演者および観客にとって初めての試みであったものの、その場にいた全員がヒップホップと格闘技の相性の良さを大きく実感したパフォーマンスだったと言えるだろう。ライティング等の演出も相まって、あの規模の会場で鳴らされるサウンドは通常のヒップホップのライブとはまた違った体験を観客にもたらしてくれた。今後もこのようなショーが継続され、双方のシーンにとって良い影響を与える機会が増えることを願いたい。