コロナ禍以降の世界中のオフィスでは服装のカジュアル化が加速か
〈lululemon〉が世界11カ国20,000人以上の従業員を対象に調査を実施

昨年以降の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックの影響により、世界中の人々の生活や働き方が多様化している。多くの企業では従業員に対して在宅でのリモートワークを推奨しているが、現在は徐々にオフィスに出社する機会が増えているという方もいるのではないだろうか。このような状況下において、人々のプロフェッショナルな仕事の場における服装に対する考え方の変化について、興味深い調査が行われた。
カナダ・バンクーバーを拠点とするトレーニングウェアブランド〈lululemon(ルルレモン)〉が、世界11カ国(オーストラリア、カナダ、フランス、ドイツ、香港、日本、中国、韓国、台湾、イングランド、アメリカ合衆国)の20,000人以上の従業員を対象に、職場での服装に関する意見をオンラインで調査したところ、大半が仕事中にカジュアルなウェアを着用していると回答したという。全世界の回答者の81%が快適な服装の方が仕事のパフォーマンスが上がると答え、76%が職場でのカジュアルな服装が同僚同士のよりよいつながりを生むと感じているようだ。また、回答者の8割以上が従業員にカジュアルな服装を許可している企業を尊敬していると答え、ミレニアム世代の回答者のうち38%が、プロフェッショナルなドレスコードを会社から強制された場合、仕事を辞めることを検討すると表明している。この数字はアメリカではさらに大きく、ミレニアル世代の男性の半数以上が「会社の仕事着を着用するくらいなら別の仕事を探すことを考える」と回答したようだ。一方香港では、調査対象となった従業員の66%は自分の服装がキャリアアップに影響すると考えており、カジュアルすぎる服装については再考する必要があるとの意見もみられた。
〈lululemon〉のCPO(Chief Product Officer)のSun Choeは今回の調査について以下のようなコメントを発表している。「このデータは、プロフェッショナルな仕事着(ワークウェア)は機能性、汎用性、快適性を備えているべきであり、その3つが揃っていればパフォーマンスや自信などにプラスの影響を与えることができるという、遅きに失した認識を示しています」