ダミアン・ハーストの運営会社は“ブラック企業”であることが発覚
英国政府から約23億円の援助を受けるもスタッフ63名を解雇
現代において最も評価の高いイギリス人アーティストの1人 Damien Hirst(ダミアン・ハースト)が、昨年10月までに自身が運営するスタジオ兼ギャラリー『Science(サイエンス)』の従業員63名を解雇していたことが複数の報道によって明らかになった。
この大規模な人員整理は、当然昨年より続く新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響によるもの。多くの企業がそうであったように、作品が高額で取引されるDamienもこのパンデミックによって打撃を受けることになった。昨年中国の『中央美術学院』で開催予定だったDamienの回顧展が中止となり、彼の会社の経営状況が悪化。そのため、Damienのスタジオでは同年5月から2カ月間におよぶミーティングが行われた。このミーティングでは誰が会社に残るかを決めるため、スタッフは“Matrix(マトリックス)”システムによって採点された。この採点方式では、スタッフ1人1人が「Adobe」社が提供するソフトウェアにどの程度精通しているか、ホルムアルデヒドや樹脂を使った作品の制作や修復ができるかどうかといった実務能力のほか、応急処置のトレーニングなどの一連のテスト、出勤記録などを含めて評価が決められる。スタッフ全員がこのようなテストを受けたのち、数十名が解雇された。また、Damienは昨年英国政府から援助金として1,500万ポンド(約23億円)を受け取ったにも関わらず、先述の通り10月までに63名のスタッフを解雇している。
昨年解雇された元『Science』スタッフの1人が、求人サイト『Indeed』内の同社のページに以下のような書き込みを残している。「私がいた3年間には何度も人員整理が行われ、多くのスタッフがいなくなりました。この会社は事実上、弁護士によって運営されており、スタッフは使い捨てのように扱われています。あなたにとって雇用の安定、尊厳、仕事で評価されることが重要であれば、Scienceはあまり適していないかもしれません」


















