ラッパーの Biz Markie が死去
享年57歳

7月16日(現地時間)、アメリカ・ニューヨーク出身のラッパー Biz Markie(ビズ・マーキー)が57歳で死去した。死因は明らかになっていないが、彼は近年健康問題に苦しんでいたと報じられており、2020年4月には2型糖尿病の合併症で入院。さらに同年末には糖尿病性昏睡状態から脳卒中を発症し、その後リハビリを行っていたが病状は悪化する一方だった。また、今年6月には死亡説も囁かれたが、先日妻に見守られながら息を引き取ったという。
1964年ニューヨーク・ハーレムに生まれたBiz Markieは、ヒップホップ黎明期より活動するプロデューサー/DJであるMarley Marl(マーリー・マール)の伝説的ラジオ番組『Rap Attack』でMr.Magic(ミスターマジック)と共に出演してDJとしてキャリアをスタート。1980年代にはMarleyが率いる大御所ヒップホップクルー Juice Crew(ジュース・クルー)の一員として活動し、ヒューマンビートボックスを担当する。1986年にシングル “Make The Music With Your Mouth, Biz”でデビュー、1988年には1stアルバム『Goin’ Off』をリリース。1989年に発表した“Just a Friend”は全米チャート9位を記録し、自身最大のヒット曲となる。その後彼はさまざまなアーティストのプロデュースを手掛けながら、通算5枚のスタジオアルバムを残している。
Bizはデビュー当時から他の強面のラッパーとは異なるユーモラスなキャラクターで多くの人々から愛されており、その独特のスタイルから“ヒップホップのクラウン・プリンス”と呼ばれた。Bizの死が報じられた際に、彼の代理人は以下のような声明を発表。「今晩、ヒップホップのパイオニアであるBiz Markieが、妻に見守られながら静かに息を引き取ったことを、深い悲しみをもってお知らせします。私たちはこの困難な時期に寄せられた数多くのサポートや祈りに感謝申し上げます。彼は同業者のミュージシャンやファンから永遠に称賛されるであろう芸術遺産を35年以上にわたって創造してきました。Bizが亡くなったことによって、彼の家族や親しい友人たちとの間で頻繁に交わされる会話や絶え間ないジョークが失われてしまうのが惜しまれます」
『HYPEBEAST』編集部一同、ご冥福を心よりお祈り申し上げます。