マーク・ザッカーバーグが語った VR と AR がもたらす未来

「基本的にはいかなるメディアやアート、またはTVのスクリーンも将来的には物理的に存在する必要がなくなります」

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Facebook(フェイスブック)」の最高経営責任者(CEO) Mark Zuckerberg(マーク・ザッカーバーグ)が、6月16日から19日(現地時間)にフランス・パリで行われたヨーロッパ最大級のテックカンファレンス「Viva Technology(Viva Tech) 2021」に登壇し、今日台頭しているVR(Virtual Reality:仮想現実)やAR(Augmented Reality:拡張現実)などのテクノロジーについて自身の考えを語った。

「Viva Tech」は、2016年からパリで開催されている大企業とスタートアップによるオープンイノベーションをテーマとしたカンファレンス。今年で第5回目を迎えた同イベントは先述のZuckerbergをはじめ、「Apple(アップル」CEOのTim Cook(ティム・クック)や昨年大躍進を遂げた「Zoom(ズーム)」創設者のEric Yuan(エリック・ヤン)らテック界のキーパーソンたちがスピーカーとして出演している。

今回のイベントでZuckerbergが語ったのは、VRやARといったテクノロジーがわれわれの生活にどのような影響をもたらすかについて。彼はARが多くのアートやメディアに取って代わるものになると考えているようだ。彼は「基本的にはいかなるメディアやアート、またはTVのスクリーンも将来的には物理的に存在する必要がなくなり、ARメガネが壁などに投影するアプリで済むようになると考えています。極端な話、指をパチンと鳴らせば、その場所にホログラムが出現するようになります。その体験は信じられないほど強力なものになるでしょう」と説明。さらに、Zuckerbergはこの考えについて、アメリカで人気のオンラインフィットネス「Peloton(ペロトン)」を例に挙げて説明した。「オンラインでフィットネスのサブスクリプションサービスを行っているPelotonの例を考えてみてください。デバイスであるVRヘッドセットを装着すると、素晴らしい環境の中でインストラクターと一緒にボクシングのレッスンを受けたり、ダンスのレッスンを受けたりすることができます。このようにゲームだけでなく、(VRやARの)さまざまな利用方法が急速に拡大しており、これらは携帯電話やPCに続く、次の主要なコンピューティングプラットフォームの大部分を占めることになると考えています」。

また、ZuckerbergはVRやARが一般的に普及し、日常的に定着することで、人々は物理的な商品の生産を気にすることなく、デジタルなクリエイティブプロジェクトにもっと集中できるようになると語った。この考えに基づき、彼は近い将来「Facebook」のアプリストアで同社傘下の「Oculus」が開発したARメガネとセットでバーチャルアイテムを販売する計画を進めていることも明かした。将来的にVRやARが日常生活にどのような影響を与えるのか、また「Facebook」がこの現象をどのように利用しようとしているのか、今後の動向に注目していきたい。

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