コンセプチュアルアートの巨匠 クリストが生前最後に計画していたインスタレーションがパリで実現

フランス・パリを象徴する凱旋門を布で覆う構想60年にもおよぶ壮大なプロジェクト

アート
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昨年5月に84歳で亡くなったコンセプチュアルアーティストの巨匠 Christo(クリスト)。彼は生前、妻であるJeanne-Claude(ジャンヌ=クロード)とともに“Christo and Jeanne-Claude(クリスト アンド ジャンヌ=クロード)”の名義でアーティスト活動を行い、歴史的建造物や公共施設をまるごと布で包むインスタレーションを世界各地で展開した。そんな彼が死の直前まで構想していた新作『L’Arc de Triomphe, Wrapped(包装された凱旋門)』が今年9月に公開されることが明らかになった。

この新作は、Christoが約60年ほど前から妻のJeanne-Claudeとともに構想を練っていたプロジェクトで、フランス・パリを象徴するモニュメントである凱旋門を、リサイクル可能なポリプロピレンで作られた約25,000平方メートルのブルーの布で覆い、7,000メートルの赤いロープで留めるという壮大なもの。このインスタレーションは2017年にパリ市当局と凱旋門を管理する政府機関「Centre des monuments national」によって承認され、2020年春にお披露目される予定だったものの、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックの影響で延期となったが、今年秋についに実現する。パリ市長のAnne Hidalgo(アンヌ・イダルゴ)は本インスタレーションの開催について「Christoの死から1年以上が経過しましたが、パリはこの偉大な芸術家の仕事を引き継いでいます。今回のインスタレーションは、彼に“ありがとう”と感謝を述べ、現代の創造への愛を擁護する絶好の機会となるでしょう」

『L’Arc de Triomphe, Wrapped』は2021年7月14日(現地時間)より施工を開始し、9月18日(同時間)までに竣工予定。インスタレーションは10月3日(同時間)に解体されるとのこと。現地を訪れる機会のある方は、ぜひその光景を目に焼き付けてほしい。

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