Canada Goose が自社製品における毛皮使用の停止を発表
「これは、より人道的で持続可能な世界を構築するための重要な一歩です」
1957年創業のカナダ・トロント発の老舗ダウンブランド〈Canada Goose(カナダ グース)〉が、2022年末までに自社製品に毛皮の使用を停止することを発表した。
〈Canada Goose〉といえば、北米に生息するコヨーテの毛皮をフードに使用したダウンジャケットが特に人気を博しており、同アイテムはブランドのシグニチャーアイテムとして長年販売されている。しかし、絶滅危惧種であるコヨーテの毛皮を使用していることに対し、近年アメリカの動物権利保護団体「PETA(People for the Ethical Treatment of Animals:動物の倫理的扱いを求める人々の会)」などから批判を受けていた。〈Canada Goose〉は今回の発表で、トラッパー(捕獲機仕掛け人)から新たに毛皮を購入することを2021年末までに終了し、2022年末までに毛皮の使用を完全に停止する方針を明らかにした。〈Canada Goose〉の最高経営責任者 Dani Reiss(ダニ・ライス)はメディアの取材に対し、以下のようなコメントを残している。「近年の動物愛護団体による私たちへの批判と今回の決定は全く関係ありません。私たちは常に優れた品質をもち、消費者が必要とする機能を備えたプロダクトを作ることに焦点を当ててきました」
この発表を受けて、カナダで動物保護活動を行う非営利団体「Humane Canada」のCEOは「これは、より人道的で持続可能な世界を構築するための重要な一歩です。Canada Gooseの決定と業界における彼らのリーダーシップを称賛します」という声明を発表。また、先述の「PETA」も彼らの決定を歓迎する旨のコメントを公開している。