『ジャスティス・リーグ: スナイダー・カット』のザック・スナイダーが配給元との訴訟問題を恐れていたと告白
ファンの愛ある熱意が配給元の「Warner Bros.」を挑発しているように思えてしまったとのこと
来たる5月26日(水)より日本での配信も決定した、Zack Snyder(ザック・スナイダー)監督による映画『Justice League: The Snyder Cut(ジャスティス・リーグ: スナイダー・カット)』。同作はZackが制作途中で降板した2017年の映画『Justice League(ジャスティス・リーグ)』を、彼の初期構想に基づいて再制作した“完全版”と言える作品で、公開前より世界中のファンから大きな期待が寄せられていた。だが先日、今作の公開を記念して行われた『The Sunday Time』のインタビューの中で、Zackは作品の評判よりも配給元である「Warner Bros.(ワーナー・ブラザース)」から訴えられるのを恐れていたことを告白した。
2017年5月、『Justice League』を制作中のZackは、自身の娘の自殺を理由に監督を降板。同作はJoss Whedon(ジョス・ウェドン)が監督を引き継ぎ、最終的にZackが当初構想していたものとは異なる内容で公開された。しかしファンはこれに大きく反発し、“#ReleaseTheSnyderCut”を掲げてZackバージョンの『Justice League』の公開を求めるキャンペーンを立ち上げた。その結果、Zackによる『Justice League: The Snyder Cut』の製作が決定したのだが、彼は先述のインタビューの中で、前作を降板しておきながらも“完全版”を制作することで「Warner Bros.」が自分を訴えるのではないかと心配していたことを明かし、さらにファンの起こした行動が彼らを挑発しているように思えてしまったという。しかし、同キャンペーンには自殺防止とメンタルヘルスの啓発を促す目的もあり、これまで75万ドル(約8,200万円)もの寄付金が集まるだけでなく、現在もこの活動は継続しているのだそう。この事実にZackは「彼らが(人々の)命を救ったことは事実です。好きな人の作品を観ること以外に、自殺防止やメンタルヘルスへの関心を高めることを第1の目的としたファンコミュニティーはそう多くありません。私としては、彼らに腹を立てるのはちょっと難しいですね」とコメントしている。
また、Zackは今回の『Justice League: The Snyder Cut』の編集作業が、娘を失った悲しみを浄化する作用を自身にもたらしたことも明かした。「皮肉なことに、本作は当初から悲しみについての映画だったんです。私は(2017年の)劇場版を観たことがないので、彼ら(前作の制作陣)が何をしたのか正確には知りませんが、悲しみ、家族、癒しに関連する類似点は、率直に言ってはじめから存在していました。私は、映画監督であれ、彫刻家であれ、作家であれ、大工であれ、庭師であれ、深く考えれば、自身の個人的な神話が自らの創作物に反映されると信じています。この作品は、まさにそれを公にしたものなのです」













