NASA と SpaceX の月着陸船開発契約が抗議を受けて一旦停止に

コンペを争ったジェフ・ベゾスの「Blue Origin」と「Dynetics」の2社が「NASA」の決定に異議を唱える

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NASA(アメリカ航空宇宙局)」は4月16日(現地時間)、2024年に実現を予定している有人月着陸プロジェクト “アルテミス計画”の着陸船の開発をElon Musk(イーロン・マスク)率いる「SpaceX(スペースX)」に発注し、同社と約28億9,000万ドル(約3,170億1,800万円)で契約を結んだことを発表。しかし先日、この契約が抗議を受けて一旦停止となったことが明らかになった。

昨年4月、「NASA」は“アルテミス計画”の一環として、着陸船の開発を主導する民間宇宙企業の候補を選定した。その候補には、「Amazon(アマゾン)」CEOのJeff Bezos(ジェフ・ベゾス)が設立した航空宇宙企業の「Blue Origin(ブルーオリジン)」、アメリカ・アラバマ州を拠点とする「Dynetics(ダイネティクス)」、「SpaceX」の3社が選ばれており、コンペによってどの企業と正式に契約を結ぶかを決定することになっていた。そして先述の通り、「SpaceX」が契約を勝ち取ったわけだが、コンペに敗れた2社がこの決定に異議を唱える抗議書を「GAO(Government Accountability Office:米国会計検査院)」に提出したことで、同契約が一旦停止となる事態に。「Blue Origin」および「Dynetics」の申し立てによると、「NASA」から提示された予算と開発スケジュールは本プロジェクトスタート時から大きく変更されており、このままでは当初構想されていた計画はもはや実現不可能であるとのこと。そのため、計画そのものを修正、あるいはいったん仕切り直すべきなのにもかかわらず、「NASA」の決定は“最も反競争的でハイリスクな選択”だとして異議を唱えた。

今回の契約停止について、現時点で「NASA」は正式な声明を発表していない。なお、2社が提出した抗議書に関する最終的な判断が下されるのは今年8月頃と見込まれている。

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