FBI がカート・コバーンの死に関するファイルを初公開
突然の自殺から27年が経った今もなお他殺の陰謀論が後を絶たないがはたして
突然の死から27年が経った今もなおカルチャーに多大なる影響を与え続けているNirvana(ニルヴァーナ)の元フロントマン Kurt Cobain(カート・コバーン)。彼は1994年4月5日(死亡推定日)、R.E.M.のアルバム『Automatic for the People』を流しながらショットガンで自らの頭を撃ち抜いて命を絶ったとされているが、このたび「FBI(Federal Bureau of Investigation:連邦捜査局)」が死因に関するファイルを初めて公開した。
「FBI」のオンラインアーカイブ『The Vault』に突如アップロードされた全10ページのそのファイルには、Cobainの死を殺人事件として捜査するように「FBI」へ要求する手紙などが含まれている。2007年に宛てられた1通の手紙は、「この事件を担当した警察は、殺人事件として真剣に捜査せず、初めから自殺だと断定していました。Cobainは殺され、自殺ではなかった証拠が見つかっています。ショットガンには彼の指紋もありませんでしたし、遺書の死にたいという部分は筆跡が異なり、最後に付け加えられたものです(略)」と主張。「彼を殺した犯人は生きています」とも記され、「FBI」へ事件の再捜査を依頼している。そしてこの手紙に対する「FBI」の回答も公開されており、いわく事件が管轄下になかったことから捜査が不可能だったという。
また、もう1通の手紙では「Cobainの事件では、大きな不正が行われたのではないでしょうか。彼の本当の死に迫るために、FBIの力を借りたいです。世界中の何百万人ものファンが、死にまつわる矛盾点をきちんと解消してほしいと願い、アメリカでこのような不正に対して見て見ぬ振りをしていると考えると悲しいです」と綴られている。
さらにファイルには、ドキュメンタリー番組『Unsolved Mysteries』で知られる「Cosgrove Meurer Productions」からのファックスも掲載。死の直前に入院していたリハビリ施設から脱走したCobainを捜すために妻 Courtney Love(コートニー・ラブ)が雇った私立探偵 Tom Grant(トム・グラント)による、「警察の自殺という断定はあまりにも早すぎたうえに、遺書とされるものにも矛盾がある」という仮説が記されている。
Cobainの死に関しては長年他殺の陰謀論が後を絶たないが、今回のファイル公開が事件の真相に近付くきっかけになれば幸いだがはたして。なお、英語にはなるがファイルの詳細はこちらから。