UPDATE:READYMADE の細川雄太が Kaikai Kiki Gallery にて初の個展を開催

洋服のデザインとしてのグラフィックではなくアートピースとしてのグラフィックを制作(UPDATE:会期が変更に)

アート
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ORIGINAL(2021/5/7):緊急事態宣言延長の流れを受けて、会期が6月8日(火)〜6月26日(土)に変更となった。

ORIGINAL(2021/4/24):東京の『Kaikai Kiki Gallery(カイカイキキギャラリー)』にて、〈READYMADE(レディメイド)〉と〈©SAINT M××××××(セント マイケル)〉のデザイナー 細川雄太の初となる個展 “-YES-”が開催される。

今回の初個展では、細川雄太のプロダクトに用いられるグラフィックにフォーカスし、洋服のデザインとしてのグラフィックではなくアートピースとしてのグラフィックを制作。『Kaikai Kiki』の三芳工場で生産された作品群は、大阪を拠点とする細川氏とLINEでやり取りを重ね、サンプル素材やモックアップの行き来を通じて仕上げたという。個展開催にあたり、村上隆は以下のコメントを発表している。

細川雄太さんの展覧会を、とっても誇らしく、お届けしたいと思います。細川雄太さんは、READYMADE、©SAINT M××××××のデザイナーですが、3年ほど前より、僕の図案を使った衣類を作ってくださったりして、とっても上手に僕とコミュニケーションを取って下さいました。僕はそもそも、あまりコラボレーションが好きではなく…そんなはずあるかい、と思うかもしれないですけど、とにかく人とコミュニケーションするのが大嫌いなんですが、クリエイターに良い感じで言い寄られると、逆にすぐに胸襟を開いてしまうという癖がありまして、だから、クリエイターの仲間からコラボをふわっと依頼されると、ビジネス抜きにやってしまうことがホントに良くあって、自分でもなんだか嫌になります。ですが細川さんとは、本当に気心が合って楽しくやらせてもらっていました。そのコラボで、まず大きなインパクトがあったのは、バスケットボールパンツに僕のお花の柄を、大阪の阪神タイガースのワッペンを作っている業者に作ってもらって、それをアップリケとして縫ったものがありまして、その出来が素晴らしく良くて、しばらく取材時の衣装にさせてもらいました。とても受けが良かったし、買えないかという声が多くの人からあったので、細川さんと相談すると、50枚ほど製作することができますよということで、約1年かけて作っていただき、1着ずつ、かなり高額な値段で販売しましたが、即完売しました。今もセカンダリーマーケットで、超高額で取引されています。というか細川さんは、そもそもそういった業者やコラボレーターを使う天才で、こういうものを作りたいっていう的確なものの言い方、伝達の仕方ということが彼の才能で、その意味で、僕も知らず知らずに彼に使われてしまっていた、と言っても過言ではないでしょう。ですから例えば、洋服であれば洋服、鞄であれば鞄、その業界のトップブランドと、そうでもないブランドとの差というのは、コンセプトからその作品の出来の風合いまで、あと本当に微細なこだわりというのがありますが、その意味において、村上の工房でやったアートピースは、アートピースとしてのこだわりが満載しており、これ以上ないシズルを盛り込んだものになっていますので、アートピースとしての完成度、そしてすごく良い出来であることに、制作した工場としては、胸を張れるものとなってます。細川さんも、完成しつつある作品を見てくれて、大変喜んでくださったので、たぶん、良い形でゴールを切れると思います。本当に、大変挑戦的な展覧会になったと思います。次にですね、僕がなんでそういう風に細川さんのような方をアートの世界に招待したいのかと言いますと、そもそも僕がアーティストとしてデビューした時に、スーパーフラットという考え方を表明しましたけど、漫画、ファッション、イラスト、そしてアートというのは全てフラットに、才能が噴出している各メディアで、日本の場合は、ハイアートが成立してないので、ハイアートとしての成立の仕方を、フォームに当てはめれば良いのではないか、それが村上隆とカイカイキキのアーティストだったんですが、見事に西洋のアートシーンにハマりました。ですので、そのフォーム、フォーマットを援用して、アイディアの才能を使えば、アーティストとしての立ち位置を確保可能な才能が、次から次へと出てくると思った次第です。それは、日本の文化層における漫画家やラノベ、そういったところと同じで、先人の作った素晴らしい文化的遺産を真似ぶ。そこから新しいものを作るということにおいては、無尽蔵の才能が日本にはいると思い、その意味において、細川さんもその才能の中で、突出したものを感じたので、アートの世界にインバイトしております。細川雄太さんは、その中でも飛び抜けた才能をお持ちで、ファッションからアート、おもちゃ、そして家具、建築と、その才能を広げていく人だと思います。とても挑戦的な展覧会です。ファッション業界の人も、アート業界の人も、ぜひぜひ刮目して、展覧会を見に来て下さい。よろしくお願いします

細川雄太個展 -YES-
会場:Kaikai Kiki Gallery
住所:東京都港区元麻布2-3-30 元麻布クレストビルB1F
会期:5月11日(火)〜5月25日(火)※緊急事態宣言の動向により、会期変更の可能性あり

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