adidas Originals がサステナブル仕様に生まれ変わった Stan Smith を祝したトークセッションを開催
ファッション & スニーカーシーンのサステナブルトレンドからStan Smithを紐解く
先日、〈adidas Originals(アディダス オリジナルス)〉が半世紀近くにわたりブランドの顔として君臨してきたスニーカー Stan Smith(スタンスミス)をサステナブル仕様に生まれ変わらせるという驚きのニュースをお伝えしたが、この大きな決断を深掘りするトークセッションが4月7日(水)に『アディダス オリジナルス フラッグシップ ストア 新宿』にて開催された。
登壇したのは、「adidas Japan(アディダス ジャパン)」副社長のThomas Sailer(トーマス・サイラー)、〈PASCAL MARIE DESMARAIS(パスカル マリエ デマレ)〉デザイナーで環境省の森里川海プロジェクトアンバサダーも務めるMARIE、ファッション週刊紙『WWD JAPAN』編集統括兼サステナビリティ・ディレクターの向千鶴、『HYPEBEAST JAPAN』編集長の阿部勇紀の4人。トークセッションは、“ファッション業界のサステナブルの現在と未来”と“サステナブルになったStan Smithを大解剖”の2つをメインテーマに1時間ほど実施されたのだが、本稿ではその様子を掻い摘んでお届け。
2010年代からファッション業界でも耳にすることが多くなったサステナブルだが、その理由について向氏は「ファッション業界の人々が愛情を込めて作っているものが、少し作りすぎているのではないかと自分たちで気付き始めたのです。これは情熱なのか、それとも誰かに負担をかけてしまっていることなのかということを、皆が少し悩み始めているというのはここ数年感じるところです」と、業界全体の意識の変化が原因の1つだと説明。中でも若い世代が革新的でかっこいいものとして受け取っているために積極的であるとし、MARIE氏も「サステナブルは現代のパンクです」と明喩。続けて阿部氏はストリートシーンの観点から「サステナブルなブランドは出てきてはいますが、その考え方に付いていけていない人が多いです。しかし押し付けるのではなく、自然と選ばせることができるようにかっこいいという文脈に落とし込んだほうが受け入れやすいのかなと思います。実際、リメイクアイテムやリメイクブランドは長く人気で、最近はまた古着が流行っていたりするので、サステナブルを意識しなくてもよいものを選ぶことで、結果的に消費活動がサステナブルに向かっているパターンもあります。また、スニーカーシーンではきれいな方がいいという価値観があったのですが、今は少し汚れている方がかっこいいというような流れがあります。カスタムでわざと日焼けしたようにソールを塗ったりアッパーを削ったり、そのようなビンテージ加工したものが増えてくるのかなと思います」と分析した。
そしてThomas氏は、レザースニーカーの代名詞でもあった同モデルをサステナブル仕様に生まれ変わらせると決まった際、社内外からリスクも含めた懐疑的な意見が挙がったことを告白。それでも変化に踏み切ったのは、「プラスチック廃棄物を削減する『END PLASTIC WASTE』は、adidasの存在意義を定義するものだと思います」と語り、「リスクは問題ではなく、可能性だと考えていました。この世界をよりよい場所にしていける自信があったのです」と、サステナビリティーをリードする〈adidas〉だからこそ業界の意識の底上げを図る決断だったと述べた。
そんなStan Smithに「Disney(ディズニー)」「Pixar(ピクサー)「MARVEL(マーベル)」のグリーンなキャラクターたちがデザインされた新作が登場。4月8日(木)よりリサイクル素材を50%使ったPRIMEGREENアッパーが特徴の最新コレクションを展開中。『The Muppets(ザ・マペッツ)』のカーミット、「Marvel Comics(マーベル・コミック)」のハルク、『Toy Story(トイ・ストーリー)』のレックス、『Peter Pan(ピーター・パン)』のティンカー・ベル、『Monsters, Inc.(モンスターズ・インク)』のマイク・ワゾウスキといったグリーンを纏うキャラクターをモチーフとした7型を用意し、どれも遊び心満載のデザインに仕上がっている。
カーミットの「It‘s not easy being green(グリーンでいるのはそんなにラクなことじゃない)」ならぬ、「It‘s easy being green」で、今年の春はグリーンな気分で過ごしてみてはいかがだろうか。お買い求めはこちらから。
















