UPDATE:これまで一般公開がされたことのないゴッホの風景画がオークションに登場

フランスの一般家庭が1世紀以上所有していたレア作品(UPDATE:約16億8,000万円で落札)

アート
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UPDATE(2021/3/26):3月25日(現地時間)、予告通りGoghの未公開絵画である“Scène de rue à Montmartre”が競売にかけられ、1,309万1,250ユーロ(約16億8,000万円)という当初の予想を遥かに上回る値段で落札されたことが明らかになった。

オークションは400万ユーロ(約5億1,500万円)からスタートし、わずか開始1分半で800万ユーロを超える事態に。その後10分以上の競合いの末、オンラインからの参加者が先述の価格で落札した模様。この結果は、これまでフランスで行われたGogh作品のオークションにおける過去最高額を記録したと報じられている。

ORIGINAL(2021/3/17):“Sunflowers(ひまわり)”や“Self-Portrait with Straw Hat(麦わら帽をかぶった自画像)”で知られるVincent Van Gogh(フィンセント・ファン・ゴッホ)。現存する彼の作品の大多数は美術館に所蔵されているが、これまで1度も一般公開がされたことのない風景画 “Scène de rue à Montmartre(モンマルトル通りの情景)”が、『Sotheby’s(サザビーズ)』とパリのオークションハウス『Mirabaud Mercier(ミラボー・メルシエ)』の共同オークションに出品されることとなった。

Goghは弟 Theo(テオ)とパリで同居していた際(1886〜1888年初頭)、パリ・モンマルトルの風景画を数点描いており、今回の“Scène de rue à Montmartre”はタイトル通り1887年にモンマルトル通りを歩く人々を捉えた作品。当時のパリは印象派から新印象派への転換期にあったことから、それまでの作品とは異なる明るい色調の作風となっている。

そして本作品は、Goghの全集『Catalogue raisonné(カタログ・レゾネ)』には掲載されていたものの、1世紀以上もの間フランスの一般家庭が個人所有していたため、1度も一般公開されたことがないそうだ。『Sotheby’s France』で印象派/近代美術部門のシニアディレクターを務めるAurélie Vandevoorde(オーレリー・ヴァンドヴォルド)とEtienne Hellman(エティエンヌ・ヘルマン)は、「Goghがモンマルトルに居住していたころの絵画のほとんどは、権威のある美術館に所蔵されています。この絵画が市場に出回ることは、Goghのコレクターにとっても、アート市場にとっても大きなイベントとなることは間違いないでしょう」とコメントしている。

“Scène de rue à Montmartre”は、3月25日(現地時間)より『Sotheby’s』と『Mirabaud Mercier』にて同時にオークションが予定されており、落札予想価格は600万〜970万ドル(約6億5,500万〜10億5,900万円)。オークションに先立ち、パリの『Drouot(ドゥルオー)』とニューヨークの『Sotheby’s』で巡回展示されるそうなので、もしお近くにお住まいの方がいれば足を運んでみてはいかがだろうか。

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