アンディ・ウォーホルの写真集『America』にオマージュを捧げたエキシビション “Fantasy America” が開催中

ニューヨーク拠点のアーティストたちが、政治や経済において緊張が走るアメリカ社会を反映した自らの思い描く“アメリカ”を作品として収める

アート
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アメリカ・ペンシルベニア州の『The Andy Warhol Museum(ザ・アンディー・ワーホル・ミュージアム)』で、20世紀を代表するポップアートの巨匠 Andy Warhol(アンディ・ウォーホル)が1970年代から1980年代にかけて撮り溜めた写真集『America』にオマージュを捧げたエキシビション “Fantasy America”が開催中。会期は8月30日(現地時間)まで。

当時Andy Warholは、「人々にはそれぞれの思い描くアメリカがあり、見えない空想のアメリカが存在すると思っています。私は幼少期、ペンシルベニア州から出たことがなく、いつも自分が見れていない中西部や南部、テキサス州で起こっていることを想像していました。ですが、人間は1つの場所でしか生活できません。記憶として変換されない限り、私たちは人生を息苦しく感じます。空想の中でのアメリカは、映画や音楽、本の文から形成されているので、より生き生きとしています。私たちは現実を生きながらも、アートや感傷主義、自らの感情から貫いた空想のアメリカの中で生きています」と自身が思い描く“Fantasy America”について語っていた。

本展では、Nona Faustine(ノナ・フォースティン)やKambui Olujimi(カンブイ・オルジミ)をはじめ、Pacifico Silano(パシフィコ・シラーノ)、Naama Tsabar(ナーマ・ツァバル)、 Chloe Wise(クロエ・ワイズ)らニューヨーク拠点のアーティストたちが、政治や経済において緊張が走るアメリカ社会を反映した自らの思い描くアメリカを作品として収めている。主な作品として、第45代アメリカ合衆国大統領 Donald Trump(ドナルド・トランプ)の大統領顧問・カウンセラーを務めたKellyanne Elizabeth Conway(ケリーアン・エリザベス・コンウェイ)のスピーチを、人けのない浜辺に打ち上げられたテレビで再解釈したChloe Wiseの映像インスタレーション “Alternative Facts(2020)”や、黒人が直面している深刻な人種差別について主張したNaama Tsabarの写真作品 “My Country”などが展示されている。『The Andy Warhol Museum』のキュレーター José Carlos Diaz(ホゼ・カルロス・ディアス)は、「本展は、アーティストたちが自身で思い描く空想と実際に直面している現実を反映しながら、“アメリカ”に対する自らの解釈を加えています。映像、絵画、写真問わず、誰もが見て共感できるようなタイムレスな作品の数々が展示されています」とコメント。

詳細について気になる方は、英語にはなるが『The Andy Warhol Museum』の公式サイトを覗いてみよう。

The Andy Warhol Museum
117 Sandusky St.
Pittsburgh, PA 15212

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