ウェス・アンダーソンの映画『ライフ・アクアティック』に登場していた adidas “Team Zissou” が待望の復刻
オリジナルは2004年に20足しか生産されず、2017年の初復刻時も100足限定だった超希少モデル
その独特な世界観から世界中にファンを持つ鬼才映画監督 Wes Anderson(ウェス・アンダーソン)の4本目の長編映画で、2004年に公開された『ライフ・アクアティック(原題:The Life Aquatic with Steve Zissou)』をご存知だろうか。この映画は海洋探検家であり映画監督でもある主人公 Steve Zissou(スティーヴ・ズィスー)と仲間たちの冒険を追うアドベンチャー・コメディーなのだが、このたび彼らが作中で着用しているお揃いの〈adidas(アディダス)〉のスニーカーがイングランド発のスニーカーショップ『size?』の協力のもと復刻されることになった。
復刻について触れる前に、まずはベースとなったスニーカーについておさらいしたい。映画内でZissouらが着用しているのは、1960年に登場した〈adidas〉のクラシックなトレーニングシューズ Romaをベースとする特注モデル “Team Zissou”で、Wes Andersonの「もし彼らのスポンサーがadidasだったら?」という思い付きから誕生した1足。映画自体は興行的に失敗したものの、“Team Zissou”はWesっぽさ溢れるポップなカラーリングで映画ファンだけでなくスニーカーフリークからも熱い視線が注がれることに。だがあくまで映画のための小道具ということで20足しか生産されておらず、長らく超希少なコレクターズモデルとして崇められていた。しかし2017年、映画に出演していたブラジル人アーティスト Seu Jorge(セウ・ジョルジ)がフランスの音楽フェス『We Love Green』でパフォーマンスする際、密かに会場で“Team Zissou”を完全再現したモデルが100足限定で販売。待望のモデルがゲリラ的にシリアルナンバー付きで販売されたということもあり、リセール市場では10,000ドル(約114万円)近い価格で取り引きされるなど、“Team Zissou”はWesファンおよびスニーカーフリークにとって垂涎の逸足なのだ。
ここでようやく復刻の話に戻ると、『size?』と〈adidas Originals(アディダス オリジナルス)〉は長年チームアップを続けており、1973年にトレーニングシューズとして登場したTrimm Star(トリムスター)をベースに映画や著名人を着想源としたモデルを生み出す“The Lost Ones”というシリーズを展開している。勘の良い読者の方ならもうお気付きだろうが、今回復刻される“Team Zissou”はこのシリーズから。ベースモデルがRomaからTrimm Starに変更されたのは大きな点だが、ホワイトレザーをベースとしたアッパー、スカイブルーとオーシャンブルーで染め上げられたスリーストライプス、鮮やかなイエローのシューレース、スエードのトゥバンパー、ガムソールといった“Team Zissou”らしいカラースキームのディテールは健在だ。
『size?』x〈adidas Originals〉Trimm Star “The Lost Ones – Zissou”は、11月6日(現地時間)に『size?』のアプリ『size?launches』でのみ限定販売。現在アプリでは抽選販売を受付中なので、気になる方はどうにかしてチャレンジしてみてはいかがだろうか。