スコッティ・ピッペンが発売間近の自著の中でマイケル・ジョーダンを痛烈に批判していることが発覚
「マイケルが『ラストダンス』で1,000万ドルを稼いたのに対し、私たち元チームメイトは一銭ももらっていません」
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元NBAのスター選手 Scottie Pippen(スコッティ・ピッペン)が、11月9日(現地時間)に自身のこれまでのキャリアを振り返る初の回顧録『Scottie Pippen’s Unguarded』をリリースする。発売に先駆け、Pippenが複数のメディアの取材に応じたことでその内容の一部が明かされたのだが、本書内で元チームメイトのMichael Jordan(マイケル・ジョーダン)や、昨年公開されたドキュメンタリーシリーズ『マイケル・ジョーダン: ラストダンス』を痛烈に批判していることが明らかになった。
Pippenといえば、今年の夏頃にシカゴ・ブルズ時代の恩師であるPhil Jackson(フィル・ジャクソン)元監督を“人種差別主義者だった”と非難したり、トーク番組に出演した際にMJを揶揄する発言をして炎上するなど、たびたびかつての仲間たちに対する不満を露わにしてきたが、今回の自著にはその理由が明確に記されているようだ。
Pippenはまず、『マイケル・ジョーダン: ラストダンス』の出来に満足していないという。このドキュメンタリーの制作が決まった当初、彼は完成を楽しみにしていたようだが、実際に出来上がった作品の印象は「MJを“賛美”し、ブルズのチームメイトを“卑下”している」と感じたそうだ。これは本作品のプロデューサーが、最終的な編集権をMJに与えていたことが原因だと主張。Pippenは「第2話では私の困難な生い立ちやNBAへの道程について少し取り上げられましたが、結局はMJと彼の勝利への決意についての話に帰結しました。この作品では、私はただの小道具にすぎないのです。彼(MJ)は私のことを“史上最高のチームメイト”と呼んでいました。彼は私をこれ以上ないほど見下していたんです」と語り、「シカゴ・ブルズでの最後の試合から17年後、50代半ばになった私は再び自分たちが貶められていると感じました。作品を最初に観たときから、その事実を認識して生き抜くことは私にとって十分に侮辱的でした」と付け加えた。また、彼はMJが本作品で1,000万ドルを稼いだのに対し、元チームメイトは一銭ももらっていないと苦言を呈している。
さらに、本書には『マイケル・ジョーダン: ラストダンス』の放送後、Pippenがブルズ時代の元チームメイト数人に感想を尋ねたところ、彼らもまた自分たちが侮辱されたと感じているという逸話が明かされている。そして、Pippenは以下のように断言している。「Michaelは、私たちが彼と彼の大切なブランドのためにさまざまなことを成し遂げてきた後に、よくもそんな仕打ちをしてくれたものだと思います。彼は、私やHorace Grant(ホーレス・グラント)、Toni Kukoc(トニー・クーコッチ)、John Paxson(ジョン・パクソン)、Steve Kerr(スティーブ・カー)、Dennis Rodman(デニス・ロッドマン)、Bill Cartwright(ビル・カートライト)、Ron Harper(ロン・ハーパー)、B.J. Armstrong(B.J.アームストロング)、Luc Longley(ルーク・ロングリー)、Will Perdue(ウィル・パデュー)、そしてBill Wennington(ビル・ウェニントン)がいなければ、“Michael Jordan”になり得なかった。……もし(このリストから)抜けてしまったチームメイトがいたら謝罪します」
Scottie Pippenの回顧録『Scottie Pippen’s Unguarded』では、彼が現役引退後にシカゴ・ブルズから受けた礼節を欠いた対応やその後の経験など、数々の衝撃的な内容が記されている模様。発売後にさらなる波紋を呼びそうな本書は、先述のとおり11月9日(現地時間)にリリース予定だ。往年のファンには少々ショックな事実が記されているかもしれないが、必読の1冊であることは間違い無いだろう。