ピカソの名画 “肘掛椅子の女”が Christie’s New York 主宰のオークションに登場
約21〜31億円で落札されることが予想される
世界を代表するオークションハウス『Christie’s New York(クリスティーズ ニューヨーク)』が、20〜21世紀のアートワークを中心とした大規模なオークションを10月6日(現地時間)の夕方に開催する。Pablo Picasso(パブロ・ピカソ)を筆頭に、Paul Cézanne(ポール・セザンヌ)、Jean-Michel Basquiat(ジャン=ミシェル・バスキア)やJoan Mitchell(ジョアン・ミッチェル)など錚々たるアーティストによる名画も出品されるという。
キュビスムを代表するスペインの巨匠画家 Pablo Picassoが第2次世界大戦中にフランス・パリのスタジオで制作したというポートレート作品 “肘掛椅子の女”は、約2,000〜3,000万ドル(約21〜31億円)で落札されることが予想されている。本作は、Picassoの愛人であったフランス人の写真家 Dora Maar(ドラ・マール)がモデル。Dora Maarをフィーチャーした名画は、コレクターの間では価値が非常に高く付けられ、“ドラ・マールと猫(1941)”は、2006年5月に『Sotheby’s(サザビーズ)』にてなんと9,520万ドル(約100億円)で落札された。また、1937年に制作された油彩作品 “泣く女”で描かれている感情的な女性は、Picassoが数年間にわたってDora Maarの苦しむ姿を捉えたもの。
『Christie’s New York』の印象派と現代美術部門の副会長 Conor Jordan(コーナー・ジョーダン)は「激しい苦悩、興奮、攻撃的な姿勢、意気消沈へと移り変わっていく心境を表現しているこれらの作品は、共通して切迫した様子が伺え、まさにPicassoの心境がDoraのポートレートに反映されている。屋根裏の窮屈な空間の中、薄暗い光に灯されたDoraの誇らしい堂々とした姿勢が大々的に描かれ、品位のある反抗を象徴しており、今でいうMarianneを思い起こすだろう」とコメント。
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