レバノンの爆発事故で多くのアートギャラリーが壊滅的な被害に

損傷した建物を修理するための金銭的余裕も手段もない現状

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レバノンの首都ベイルートで8月4日(現地時間)に発生した大規模な爆発事故。爆発の直接的な原因はいまだ判明していないが、その破壊力から爆心地には120mのクレーターが生まれ、爆風は都市の半分にまで及び最大30万人が家を失うという同国史上最大レベルの爆発事故となっている。

今回の事故はベイルートのアートシーンにも甚大な被害をもたらしており、爆心地から約1kmの『Marfa Gallery』と『Galerie Tanit』は壊滅的な状況で、約1.3km先の『Opera Gallery』と約2.0km先の『The Sursock Museum』は建物が損傷。『Galerie Tanit』では事故前日にレバノン人アーティストのAbed Al Kadiri(アベッド・アル・カディリ)による個展“Remains of the Last Red Rose”が開催を迎え、9月25日までを予定していたが当然キャンセルに。『The Sursock Museum』は4,000を超える作品のほぼ全てが無事だったものの、レバノンは爆発事故前から経済危機と新型コロナウイルス感染症(COVID-19)で混迷しており、損傷した建物を修理するための金銭的余裕も手段もないという。

現在も多数の負傷者の治療と行方不明者の捜索が続けられているレバノン。赤十字による負傷者の治療の寄付はこちらから行うことができる。

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