史上初の A.I. が主役のSF映画の製作が発表
日本の研究者が開発したアンドロイド ERICAが主演に抜擢
日本のロボット研究者 石黒浩氏らが創り出したアンドロイド ERICA（エリカ）が、製作費7,000万ドル（約75億円）のSF映画『b』で主演を務めることが発表された。
『The Hollywood Reporter』の記事によると、この映画はA.I.（人工知能）を持った俳優を起用した史上初の映画になると報じられている。映画『b』のストーリーは、人間のDNAを完全なものにするプログラムを開発した科学者が、そのプログラムには予想外の危険があることを発見し、自らが創り出したA.I.の女性（ERICA）の逃亡を手助けするというもの。同作の監督や共演する俳優陣はまだ発表されていない。ERICAが登場するシーンの一部は既に2019年に日本で撮影済みで、残りのシーンは2021年6月よりヨーロッパで撮影する予定だという。
ERICAはロボット研究の第一人者として知られる石黒浩氏や小川浩平氏らが中心となって開発された自立対話型アンドロイド。日本テレビでもアンドロイドアナウンサーとして活躍している。本作プロデューサーのSam Khozeによると、「（一般的な）演技のメソッドでは、俳優は演じる役柄に自分の人生経験を入れ込みます。しかし、ERICAには人生経験というものがありません。彼女は役を演じるためにゼロから創られた存在です。私たちは彼女との1対1のセッションを通じて、動きの速度をコントロールしたり、感情を込めた話し方を教えたりして役柄の形成や身振りを訓練する必要がありました」と語っている。
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