アナ・ウィンターが社内で横行していた人種差別的な振る舞いについて明かす

全責任は自身にあることを認め、問題への取り組み方法を企業全体で模索していると述べる

ファッション
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構造的な人種差別をなくすよう訴えるBlack Lives Matter運動への支持する大手企業が増加している昨今。元従業員の証言により人種差別的な労働環境が明かされ、幹部への批判が殺到している。最近では、米国版『Vogue』の編集長であり「Condé Nast(コンデナスト)」のアーティスティック・ディレクター Anna Wintour(アナ・ウィンター)は、自社内で“心苦しく受け入れ難い”振る舞いが横行していたことを明かした。

ゴシップ誌『Page Six』によると、Anna Wintourが2020年6月3日に従業員宛に公表したメモで、自社の黒人スタッフに対する配慮が不十分であったことを打ち明けた。チームの意見により耳を傾けることを述べた上で『Vogue』の黒人従業員不足の現状を認識していることを綴った。社内の黒人従業員不足だけでなく『Vogue』にフィーチャーする黒人デザイナー、フォトグラファーやその他のクリエイティヴを増やさなかったことに対し、全責任は自身にあることを認めた。

「私は、Vogueが黒人エディター、作家、フォトグラファー、デザイナーやその他のクリエイティヴに対し、働きやすい環境を提供し、向上させる方法を十分に見出せなかったことは重々承知しています。私たちは、人に対し苦痛を与えるまたは受け入れ難いイメージやストーリーを出版するといった過ちも犯しました。それらのことを踏まえ、私は全責任を負います」

本メモは、ファッション業界の有数な黒人編集者として名を轟かす米国版『Vogue』の元総合編集長 André Leon Talley(アンドレ・レオン・タリー)の自伝『The Chiffon Trenches』が発売された後に公表された。自伝では、米国版『Vogue』史上、初のアフリカ系アメリカ人フォトグラファー Tyler Mitchell (タイラー・ミッチェル)と世界的歌姫 Beyoncé(ビヨンセ)を起用した2018年9月の特集に纏わるエピソードが綴られている。Andréは『Washington Post』で大々的に称賛の意を示したものの、Annaが彼に対し感謝の念を示さなかったことが明かされている。

また、Annaは先日辞職を発表した料理雑誌『Bon Appétit(ボナペティ)』の元編集長 Adam Rapoport(アダム・ラパポート)を非難。今件は、無神経なハロウィンコスチュームを身に纏ったRapoportの画像流出に端を発し、元従業員からの証言によって同社の人種差別的な社内環境が表面化された。Annaは「現在、団体を支援するために企業全体で働きかけている」と最後に括っている。今後どのように人種差別問題に対し企業が取り組んでいくのかを追っていくことにしよう。

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