世界最大級の写真フェア Paris Photo が1,200点以上に及ぶ写真作品をオンラインで公開
ニューヨークでのフェア開催中止を受け、173組のギャラリーや出版社の作品を公開
猛威を振るう新型コロナウィルス感染症(COVID-19)のパンデミックを受け、アメリカでは多くの州で外出禁止令が発令された。多くのイベントが延期もしくは中止を余儀なくされる中、世界最大級の写真フェア「Paris Photo(パリ・フォト)」は、ニューヨークでのフェア開催を中止した。だが、主催者側は、同フェアで出展予定だった173組のギャラリーや出版社による1,200点以上に及ぶ写真作品を取り揃えたオンラインのビューイングルームを開設することを発表した。
様々なギャラリーや出版社が集う「Paris Photo」は、フランス・パリで毎年11月に開催される世界最大級の写真フェア。2013年から2015年にかけては、アメリカ・ロサンゼルスでも開催された。今回のオンライン・ビューイングルームには、崩壊や死を示唆する風景写真などの作品で有名なSally Mann(サリー・マン)、ドキュメンタリー写真の異才と称されるDiane Arbus(ダイアン・アーバス)、20世紀を代表する写真家 Robert Mapplethorpe(ロバート・メイプルソープ)、アメリカの黒人女性の写真家として初めて作品が『The Museum of Modern Art(ニューヨーク近代美術館)』で収蔵されたMing Smith (ミング・スミス)などの現代美術の概念を覆した主要人物が参加。そのほか、ニューヨークを拠点とする写真家 Roe Ethridge (ロー・エスリッジ)、カルチャーシーンを捉えた作品で知られるAri Marcopoulous(アリ・マルコポロス)、気鋭アーティストPaul Mpagi Sepuya(ポール・ムパジ・セプヤ)などの作品が並ぶ。それに加え、「Dorothea Lange(ドロシア・ラング)の世界恐慌の動向を捉えたドキュメンタリー写真などのような世界が乗り越えてきた過去の苦難を再び思い起こさせる作品やJamel Shabazz(ジャメル・シャバズ)のアイコニックな人々で溢れかえるニューヨークの地下鉄を捉えた写真などのような現在見ることのない光景を思い出させる作品が取り揃えられている」と主催者側はコメント。まずは、「Paris Photo」の公式オンラインサイトにて作品をチェックしてみよう。
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