MAD Magazine の伝説のイラストレーター モート・ドラッカーが死去

享年91歳

アート
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アメリカの風刺漫画家であり、歴史ある風刺雑誌 『MAD Magazine(マッド マガジン)』のイラストレーターとて知られるMort Drucker(モート・ドラッカー)が、4月8日(現地時間)に亡くなったことが明らかになった。享年91歳。

『MAD Magazine』は、1952年に単行本として「EC Comics(EC コミックス)」より出版され、1955年より発行形態を雑誌としてスタート。現在の発行元は「DC Comics(DC コミックス)」となっている。Druckerは、同マガジンの創刊当初から55年以上に渡って参加し、現代社会を風刺したユーモアのあるイラストやコミックを提供してきた。『MAD Magazine』と彼のイラストは、様々な分野のクリエーターにも多大な影響を与えた。Jimi Hendrix(ジミ・ヘンドリックス)や、Sex Pistols(セックス・ピストルズ)のSid Vicious(シド・ヴィシャス)が同マガジンの愛読者だったことはあまりにも有名。日本では、赤塚不二夫やモンキー・パンチらがその影響を公言している。また、近年では、〈NEIGHBORHOOD(ネイバーフッド)〉が『MAD Magazine』とのコラボカプセルコレクションを展開している。

Druckerは生涯にわたって、映画やテレビのパロディとともに重要なイラストプロジェクトを手がけてきた。George Lucas(ジョージ・ルーカス)の1973年の青春映画 『American Graffiti(アメリカン・グラフィティ)』のポスターもデザインし、同年には『MAD Magazine』のTV番組の台本も手がけた。彼の作品のハイライトの一つは、現在ロンドンの『ナショナル・ポートレート・ギャラリー』で展示されている米『TIME』誌の“Battle for the Senate”Issueのカバーイラストだ。いつの時代も社会情勢を鋭く観察し、ユーモアを交えながら表現する彼のイラストは、永遠に色褪せることなく、これからも人々の心に残り続けるだろう。

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