ストリートを魅了し続ける GORE-TEX の実態に迫る

GORE-TEXが人工血管にも使われていることはご存知?

ファッション 
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ジャケットからハット、グローブ、フットウェアに至るまで、近年最も“HYPEな”マテリアルといえば、GORE-TEX(ゴアテックス)と言い切ってしまって問題ないだろう。〈THE NORTH FACE(ザ・ノース・フェイス)〉〈ARC’TERYX(アークテリクス)〉といったアウトドアレーベルはもとより〈Nike(ナイキ)〉〈Supreme(シュプリーム)〉〈Off-White™️(オフホワイト)〉〈BAPE®️(ベイプ)〉〈PALACE SKATEBOARDS(パレス スケートボード)〉といったストリート/スポーツブランドが、こぞってGORE-TEXを使用したアイテムをリリースする昨今、もはや“GORE-TEX”というワードそのものに購買欲をくすぐられるヘッズも少なくはず。その防水性能は広く知られているが、「で、そもそもゴアテックスってなんだっけ?」という方のために、本稿ではファブリック界の革命児 GORE-TEX君の歴史を紐解く。

Palace

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遡ること1958年、Bill(ビル)とVieve(ヴィーヴ)のGore(ゴア)夫妻が、アメリカ・デラウェア州ニューアークの自宅地下室にて創業した「W. L. Gore & Associates」を起源とする。Billは当時務めていた化学メーカー「Du Pont(デュポン)」社を退職し、フッ素系樹脂のポリテトラフルオロエチレン(PTFE)の可能性にかけた。1969年に大きな転機が訪れる。夫妻の息子 Bob(ボブ)が、ある条件下でPTFEを急速に伸ばしたことがきっかけとなり、延伸多孔質ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)が偶発的に誕生。このePTFEこそ、GORE-TEXファブリックスを形成する上で鍵を握る“GORE-TEXメンブレン”なのである。1970年にはePTFEを用いた初の特許を取得。1976年には、アウトドアブランド〈Early Winters(アーリーウィンタース)〉からGORE-TEXファブリクスを使用した最初のジャケットが発売された。我々を魅了し続けるこのGORE-TEXファブリックスとは、防水・透湿・防風という3大機能を備えた先述のGORE-TEXメンブレンに表地と裏地を貼り合わせた1枚の布地を指している。ちなみにePTFEは医療の現場でも活躍しており、なんと人工血管にも用いられているのだ。

Gore-Tex

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1981年には、GORE-TEXファイバー製の宇宙服を着用した宇宙飛行士が「NASA(米航空宇宙局)」のスペースシャトル第1号機“コロンビア”に搭乗。さらに1990年の南極大陸横断の際にGORE-TEXのアウターウェアが採用されるなど、GORE-TEXは数々の歴史的瞬間を支えてきた。その後も次々と革新的なテクノロジーを開発し、直近の2018年にはGORE-TEX INFINIUM™を発表。このプロダクトシリーズは、防水性よりも快適性とパフォーマンスを優先するラインであり、ファッションシーンで需要の高まるGORE-TEXにとって必然的な進化といえるだろう。音声は英語となるが『HYPEBEAST』の制作した映像を上のプレイヤーからチェックしてみよう。

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