今注目すべきドメスティックブランド 9 選

『HYPEBEAST』グローバルチームが選出した国内シーンを牽引していくブランドをチェック

ファッション 
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Virgil Abloh(ヴァージル・アブロー)やKim Jones(キム・ジョーンズ)ら、現在のファッション業界をリードする最重要人物たちが裏原宿ムーブメントなど、日本のシーンから多大な影響を受けていたことは広く知られるところだろう。その影響もあってか、日本ならではの品質やデザインが海外から改めて評価される機会は増加している。20もの日本ブランドが参加した2020年秋冬シーズンのパリ・ファッションウィーク・メンズでは、〈UNDERCOVER(アンダーカバー)〉を筆頭に、〈sacai(サカイ)〉や〈doublet(ダブレット)〉といったブランドが日本の伝統美溢れるクリエイションを展開し熱視線を集めた。だが、国内シーンの底は深く、素材の質からディテールまで独自の視点からこだわり抜いたアーバンかつモダンなデイリーウェアを展開するブランドは他にも多数存在する。本稿では、『HYPEBEAST』がグローバル目線から選出した9つの新鋭ドメスティックブランドを紹介する。ファッション感度の高い人であれば、すでに目をつけているブランドも含まれていると思うが、これを機に改めてチェックしてみよう。

AURALEE

デザイナー 岩井良太が率いる〈AURALEE(オーラリー)〉は、厳選した原料を用いて、日本屈指の生産背景で作り込んだ素材にこだわる。それぞれの個性を活かし、上質でありながら毎日着ることに適したシルエットを取り入れたボックスTシャツニットテーラードジャケットなどが人気。現在、グローバル展開に力を注いでいる同ブランドは、海外でのプレゼンテーションやランウェイステージが注目され、〈New Balance(ニューバランス)〉を筆頭に様々な海外ブランドとのコラボレーションも行う。“高品質な素材からデザイン”というアプローチを売りにしている。
公式サイト:auralee.jp

Stein

セレクトショップ『CAROL(キャロル)』のオーナー兼デザイナー 浅川喜一朗が手掛ける〈stein(シュタイン)〉は“無から有へ。そのはざまの部分を表現する”ことをコンセプトに、控えめなカラーパレットを基調とし、トレンドに左右されない絶妙なサイジングやディテールへのこだわりが特徴。高品質かつ気取らない普段使いが可能な、洗練されたデザインを落とし込んだアイテムが多い。また、調節可能なホックを4箇所に備え付けたデニムのボトムスや後ろ袖部分も比翼仕様になっているシャツなど、好みに応じてアレンジが可能な仕上がりとなっている。
公式サイト:ssstein.com

tac:tac

〈tac:tac(タクタク)〉は、デザイナー 島瀬敬章とパタンナー 島村幸大太が手掛けるブランド。〈Issey Miyake(イッセイミヤケ)〉のグループ会社「A-net(エイ・ネット)」の運営のもと、2013年に設立。“新しい服より新しい流れ”というコンセプトに沿って、〈Issey Miyake〉の衣服の表現法を用いて斬新なデザインでありながら普段使い可能なステープルアイテムを取り揃えている。コレクションには、〈Issey Miyake〉を象徴するプリーツ技法に変形加工を加えたコート、ミリタリー素材を使用したストール付きのコートなど、独自の製法を用いてクラシックなシルエットに一工夫を加えたアイテムが登場。
公式サイト:tactac.jp

Leh

スタイリストとしての経歴を持つデザイナー 三上卓也が自身の放浪経験から得たインスピレーションを反映させたブランド〈Leh(レー)〉。2005年にインドで設立された同ブランドは、三上卓也が現地の生活を通じて目にした先住民の自由な志向やジャンルにとらわれないスタイルから着想を得たという。その後、数年間はバリ島で革細工と銀細工などの技法を学び、モンゴルで遊牧民と生活を共にする。これらの経験に基づいた異なる要素をデザインに落とし込んだコレクションを発表する。
公式サイト:leh.jp

Faccies

デザイナー 木村誠率いる〈Faccies(ファッチーズ)〉は“服の持つイメージや空気感を本能的に欲求させる物へと繋いでいく”ことをコンセプトに、2017年に設立したブランド。古き良きアメリカの雰囲気を醸すウェスタンウェアをモダンにアップデートさせ、日本の要素を取り入れたディテールや高品質な素材を用い、カジュアルなスタイルに仕上げている。
公式サイト:faccies.com

Midorikawa

アメリカ・ニューヨークを拠点とする日本人マスクメイカー 村山伸率いる一点物のリメイクライン〈TWONESS(トゥーネス)〉とのコラボレーションも話題となったメンズブランド〈MIDORIKAWA(ミドリカワ)〉。デザイナー 緑川卓が手がける同ブランドは、伝統的なメンズウェアを再構築し、独自の滑稽な表現法に上品さを兼ね備えたデザインを展開。装飾として施されたリボンテープ、袖や裾からはみ出る生地などのディテールは、絶妙なバランスを実現し、唯一無二のアヴァンギャルドな仕上がりに。
公式サイト: midorikawaofficial.com

Yuki Hashimoto

YUKI HASHIMOTO(ユウキ ハシモト)〉は、〈KRIS VAN ASSCHE(クリス ヴァン アッシュ)〉〈Raf Simons(ラフ・シモンズ)〉〈Maison Margiela(メゾン マルジェラ)〉といったファッションハウスでデザインアシスタントを務めた橋本祐樹が2019年に設立したブランド。ファッションが創り出した文化や歴史へ敬意を示したデザインによって“新しい秩序”の創造を追求することをコンセプトとする。そのため、デザインにはアシスタントとして携わった様々なブランドのエッセンスが取り入れられているが、デザイナー独自の芸術的センスも表現されている。2020年春夏コレクションではライダースジャケットのラペルをドッキングさせたテーラードジャケット、複雑なテクニカラーを用いたニット、アシンメトリーなトップスが登場している。
公式サイト:online-yuki-hashimoto.com

Rotol

“コンテンポラリーファティーグ(現代の日常生活における戦闘服)”をコンセプトに掲げる〈ROTOL(ロトル)〉は、様々なテイストをブランド独自の視点から融合させたストリートウェアで人気を博す。ミリタリーやワークウェアの実用的なディティールを落とし込んだデザインが特徴だが、シルエットだけでなく縫製技法にもこだわりを持っている。鮮やかなカラーブロックの配色が映えるダウン、ナイロンやデニムを使用したセットアップなどアーバンかつモダンなデイリーウェアに昇華させたピースを取り揃えている。
公式サイト:rotol.jp

Elephant Tribal Fabrics

デザイナー 君塚涼太率いるメンズウェアブランド〈elephant TRIBAL fabrics(エレファントトライバルファブリックス)〉。ミリタリー要素を軸に色、素材、サイジングなどで変化を持たせ、複雑なパッチワークデザインやテーラードスタイルを落とし込むことで、やわらかい印象を与える服を提案。様々なテイストを融合させたそれぞれのピースはレイヤードスタイルによって、より一層の魅力を引き立たすことができる。
公式サイト: elephab.com

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